内容説明
1964年の東京オリンピックで江ノ島の東浦はヨット競技会場となり、豊かな漁場は失われた。漁師一家に育った源蔵は島を出て横須賀、相模原の米軍基地を渡り歩き、やがてベトナム戦争に巻き込まれてゆく。同郷の恵子も島を出て学生生活を送る中で学生運動に関わって傷つく。故郷を失った二人はそれぞれの暗く長い旅路の果てに江ノ島を望む漁師町で再会し結ばれた。そして2021年ふたたびオリンピックを迎える…。
著者等紹介
森園知生[モリゾノトモオ]
1955年東京生まれ。青山学院大学経済学部卒業。自動車メーカーに勤務。第88回オール讀物新人賞最終候補(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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