内容説明
「命の使い捨て」の現場を見つめてきた著者による初短編集。
著者等紹介
望月あけみ[モチズキアケミ]
愛知県生まれ。ミシガン大学、Ann Arbor校、Fine Arts。大学在学中、講師の一人だった画家のMignonette Yin Cheng氏の美しい絵画に心惹かれるも、帰国後は、主にメーカーでIT関連の産業翻訳に携わる。『月とイルカの約束』で出版デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Comit
56
Kindle Unlimited~タイトルを含めた2篇の短編集。童謡のように綴られる内容は、本当に身につまされました。イルカ・シャチ・クジラの狩猟。ある県のHPには歴史的なものだから、生活の一部だから、世界では他の国でも捕獲しているから、と目を疑うような事が当然のことのように書かれていました…正当性を並べ、経済活動として命の使い捨てをする。それは家畜を含めた動物たちだけでなく、林業を含めた自然も同じ。それらと暮らしを共にする人間の心の変化が、効率化と大量消費をもたらし、人は貧しくなっていく気がします。2021/02/04