内容説明
東京下町にひっそりとある、居酒屋「ぼったくり」。名に似合わずお得なその店には、旨い酒と美味しい料理、そして今時珍しい義理人情がある―全国の銘酒情報、簡単なつまみの作り方も満載!旨いものと人々のふれあいを描いた短編連作小説、待望の文庫第7弾!!
著者等紹介
秋川滝美[アキカワタキミ]
2012年4月よりオンラインにて作品公開開始。2012年10月、「いい加減な夜食」にて出版デビューに至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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柊文庫本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
169
常連さん達の他愛もない話の中に、たまに時事ネタの話がピリッと効いた山椒のよう。居酒屋ぼったくりが、ひとたびピンチとなれば、常連さん達がすぐさま駆けつけてくる。ああ、なんていい店だ!要家の家族には怒りを覚え、SNSというのは使い方を間違えればとんでもないことになるり、恐ろしい世の中にはなったけど、美音よ!親から引き継いだ居酒屋ぼったくりをしっかり守っておくれ。今作の全国の銘酒情報、日本酒は全部飲んだことがあったので、読んでる最中、思わずニンマリしてしまった(笑)。2024/06/04
あすなろ
110
美味そうな料理や酒はもう毎度のとおり。それよりも、要、やるな!美音ちゃん、最高!という7巻。居酒屋ぼったくりも要と美音の仲も最大の危機だったのではないか。しかし、それでも絆が強まる事はある。常連客の温かさそして何よりも要の態度が良い。基本、このシリーズは温かく明るい。それが居心地の良いいつもの最寄駅近くの居酒屋感があり良いシリーズなのてあり、僕達の心を毎回癒すのである。2022/02/19
よっち
48
予防接種とか介護問題とかわりと他人事じゃないよなーと思いながら読んでましたけど、お店の来た人のためには何とかしようとしてしまう美音が、要と付き合っていることを知った彼の兄や祖父と対した時の一貫した態度はあっぱれでしたね。常連客たちもしっかり支えてくれたし、やり方はあれでも要の祖父や兄たちもいろいろ考えた末での行動で、そういうところに気づけるような美音だからこそ、要も惹かれたんですよね。あと図書館で借りた本のたばこのニオイ問題がここで出てくるとは思いませんでしたけど、確かにニオイついてると気になりますよね。2019/07/17
ユメ
44
ネット上の匿名の中傷が「ぼったくり」を脅かす。打ちひしがれる美音を見て胸が痛んだが、こんなことで潰れる「ぼったくり」ではなかった。ネットの口コミに左右されるのは、同じくネット上の通りすがりの人だけ。実際に来店したことのある客と信頼関係を築けていれば、客足が途絶えるなんてことはない。自ら「ぼったくり」を名乗る誠実な商いを続けてきた美音、温かな商店街の常連たち、双方がつくりあげてきた居場所なのだと改めて感じた。前作で私が勝手に感じた哀しい恋の予感も吹き飛ばしてくれる美音は、まったくそんじょそこらの女じゃない。2019/08/25
Nao Funasoko
44
シリーズにつき。やはり、本当の悪者は一人として出てこない安定感。宮古島おとーりネタがでてきた。もうずいぶんとおとーりまわしてないなあ。WW2019/05/26