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内容説明
西欧近代における装飾と「他者」をめぐる言説、表象を多様な視点から分析する。装飾や芸術を含めた視覚表象は、それが人間の営みである以上、政治や社会の現実から切り離された聖域ではあり得ない。本書は単に装飾の復権や擁護を謳うものではなく、それが植民地主義のイデオロギーを背景とした文化ヘゲモニーに深く関わっていた側面にも目を向ける。
目次
第1章 装飾と「他者」(美術史と「他者」;装飾と「他者」 ほか)
第2章 装飾の「プリミティヴィズム」―十九世紀後半における産業/装飾芸術振興運動をめぐる言説にみる「他者」概念の配置(イギリスのデザイン改良運動と『文様の文法』;装飾におけるプリミティヴィズム ほか)
第3章 「アール・デコ」と「他者」の身体(ブラック・デコ;「black is beauty」 ほか)
第4章 装飾のハイブリディティ―ジャン・デュナンと漆装飾(「アール・デコ」における漆装飾;デュナンと日本 ほか)
第5章 “コロナイジング・スタイル”―「他者」イメージの構築と植民地主義の意匠(「今なら何をされていたかわかる、そして私は泣いた」;「他者」の表象と四大陸図像 ほか)
著者等紹介
天野知香[アマノチカ]
1959年生まれ。東京大学文学部美術史学科、同大学院を経て、1987年から1991年までパリ第一大学芸術考古学研究所博士課程に留学。1994年東京大学より博士(文学)取得。現在お茶の水女子大学基幹研究院人文科学系教授。専門は十九~二十世紀フランス美術史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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