目次
1 1920年代の作品
2 1930年代の作品
3 1940年代の作品
4 1950年代の作品
5 1960年代の作品
6 1970年代の作品
著者等紹介
井谷善惠[イタニヨシエ]
1979年関西学院大学文学部仏文科卒業。1998年関西学院大学大学院文学研究科修士(美学)。1999年から2006年まで在英。2000年SOASロンドン大学大学院にて修士M.A(Distinction)。オックスフォード大学大学院オリエント研究所で2006年博士号D.Phil。その後帰国し、いくつかの大学で教え、現在、東京藝術大学グローバルサポートセンター特任教授。専門は美術工芸史、特に近代輸出工芸史。関連の著書・翻訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
118
ポアロはベルギー人なのでコーヒーを愛飲する設定なのは当然だが、英国の田舎女性ミス・マープルも「コーヒーとゴシップ好き」とされているので、クリスティー自身も自伝にあるようにコーヒー党だったようだ。英国のコーヒーをけなす表現も多いとは、かなり好みがうるさかったか。にしても19世紀の発明品であるバーコレーターを1950年代作品まで登場させなかったのは、フィルター抽出にこだわるタイプなのかも。ミステリ愛好家にはたまらない本を読んでいると、ポアロとマープルがコーヒーを飲みながら推理談義している場面を想像してしまう。2023/03/25
くさてる
21
題名通り、クリスティの作品に登場したコーヒー(ときに紅茶や軽食)を取り上げて、解説した内容。薄いけれど大判で読みやすく、著者の素直なクリスティファンっぷりがマニアっぽいものでなくて好感が持てます。クリスティの魅力とはミステリとしてはもちろん、あの時代の風俗や人間模様の描写の見事さの力もあると思うわたしには楽しい一冊でした。2018/09/26
ぎすけ
5
アガサ・クリスティの作品を紹介しつつ、そこにコーヒーが出てくるか、という視点で書かれたブックレット?季刊誌「珈琲と文化」に掲載されていたらしい。クリスティを何から読めばいい?という人や、逆にクリスティという名のつく本は全て読んでおきたいマニアにはオススメできるが、そこそこクリスティを読んでいる人たちには、もっと勧めたい本が個人的にある。2024/04/28
カチ
4
作品の年代順にコーヒーが出てくる場面を取り上げている。イギリス社会において、コーヒーとの関わりが深まっていく様子が興味深かった。第二次大戦以降の作品では、パーコレーターやエスプレッソマシンまで登場し、いよいよ現代に近づいているのを実感する。2021/04/11
nuruuri
4
意外とコーヒーの出番が多いクリスティー作品群。読みながら、思い出せたり、まったく思い出せなかったり。そして猛然とコーヒーを飲みながらクリスティーを読みたくなったり。2019/01/23