貧乏モーツァルトと金持ちプッチーニ―身近な疑問から紐解く「知財マネタイズ経営」入門

正林 真之【著】

サンライズパブリッシング（2018/07発売）

• サイズ B6判／ページ数 215p／高さ 19cm
• 商品コード 9784434248146
• NDC分類 507.2
• Cコード C0030

内容説明

なぜ、モーツァルトは名曲を多数生み出したのに貧乏で一生を終えたのか？なぜ、ピカソは７５００億円以上もの資産を遺すことができたのか？なぜ、「くまモン」は海外からも版権使用許可が殺到しているのか？なぜ、「日本の苺」の技術は盗まれ２２０億の損害が出てしまったのか？「知財ビジネス」で勝ち組になるためのヒントと新戦略！

目次

第１章　音楽と絵画に学ぶ金持ちと貧乏の才（華々しい天才音楽少年の質素な人生；落ちこぼれから駆け上がった成功への階段　ほか）
第２章　印税、商標、著作権が生むお金の話（夢に終わる、夢の印税生活；数億円の印税を稼ぐ金持ちプッチーニ流行作家たち　ほか）
第３章　知財ビジネスの勝ちパターン（ラーメン界のモーツァルト；あえて商標で縛らない「家系」という職人つながり　ほか）
第４章　地域のアドバンテージをマネーに変える錬金術（最下位というナンバーワンを活かす；非公認貧乏「ゆるキャラ」と、愛されてお金も稼ぐ金持ち「くまモン」　ほか）
第５章　知的財産の価値が見えない日本企業（東大生による、東大合格のための塾の価値；誰も教えてくれない東大ブランドの活かし方　ほか）

著者等紹介

正林真之［ショウバヤシマサユキ］
正林国際特許商標事務所所長・弁理士。国際バテント・マネタイザー。特許・商標を企業イノベーションに活用する知財経営コンサルティングの実績は国内外１４００件以上。１９８９年、東京理科大学理学部応用化学科卒業。１９９４年、弁理士登録。１９９８年、正林国際特許事務所（現・正林国際特許商標事務所）設立。２００７年～２０１１年度及び２０１８年度、日本弁理士会副会長を務める。また、２０１０年～２０１３年には東京理科大学専門職大学院（ＭＩＰ）客員教授を、現在は東京大学先端科学技術研究センター知的財産法分野客員研究員及び、東京大学大学院新領域創成科学研究科非常勤講師等を務める（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

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[Rie【顔姫 ξ（✿ ❛‿❛）ξ】]

仕事で少しだけ関わりのある知財（知的財産権）について、わかりやすく書かれている。天才モーツァルトは、自分が作曲した曲についての管理をせず、曲をその都度切り売りしていた。一方、プッチーニはイタリアオペラの作曲家として獲得した名声をマネタイズしてビジネスにつなげたことで安定した収入を得ることができた。タイトルは、本の内容をわかりやすく示すためで、実際にはモーツァルトが貧しかったということはないようだが、確かにわかりやすい。伝統的に日本では技術やノウハウなどの知的財産の価値に対する評価が低く、（続

2018/09/29

[メタボン]

☆☆☆　「マネタイズ」という言葉が一般化されているとは思わないので、まずこの言葉をちょっとだけ説明してほしかった。「ビジネスや収益につなげること」といった意味か？知的財産を活用して収益の極大化を図るという視点は、すなわち「イノベーション」を生むことにもなるのだなと実感。ブリジストンが技術力だけで突っ走って無駄な戦いを行うよりもタイトリストのブランド力と組んで、ゴルフボールのシェアを上げるという実例は参考になった。消耗品で稼ぐビジネスを「ジレットモデル」と言うのは初めて知った。

2020/04/05

[paluko]

クラシックに興味ある人であればモーツァルトの貧乏ぶりとプッチーニの金持ちぶりはどこかで聞いたことあると思うので、つかみとしてはいいかも知れないが。楽譜の印税で生計を立てるというモデルはベートーヴェンあたりからようやく可能になってきたらしいので、モーツァルトはビジネス商才がなかったというより作曲そのもので大金持ちになるのが「時代的に無理」だったような気もする。この比喩を全編にわたって使い続け、吉村家を「まさにラーメン界のモーツァルト」などと書かれると違和感が（ちなみにラーメン界のプッチーニは日高屋だそう）。

2021/05/28

[ヨハネス]

音楽が好きなのでタイトルにつられて。同じ知財を有していても経済的に雲泥の差が出るという話と実例がおもしろいです。ピカソは自分のサインに価値があることをわかっていて少額でも小切手で支払ったとか、生八つ橋やミッキーマウスなど身近な話題で大変読みやすいです。どんな会社でも見えない価値があるので、活かすために自分の特許事務所を宣伝する話に持っていくのは「なーんだ」と感じたけど、上手い。

2018/10/02

[そらパパ]

マクドナルドのくだりが前に別の本で読んだのと違っていた(汗)どちらが正解なんだろう？

2019/09/30