内容説明
自分の理解できないサイコパスに出会いたい―。そう願ってサイコパスの研究を続ける月澪彩葉。彼女はその専門を生かし、警察の事件捜査にも協力していた。だがあるとき、サイコパスの犯行ではあるが、動機が全くわからない殺人事件に遭遇してしまう。第二、第三の凶行が続く中、事件解決の鍵となるのは、見ただけでサイコパスを見分けられる「共感覚」の持ち主、北條正人だった―。
著者等紹介
玄武聡一郎[ゲンブソウイチロウ]
2017年に連載した「サイコパスの狂奏曲―だから僕は考えるのをやめた」が第10回ミステリー小説大賞で大賞を受賞。翌年、同作品を「天才月澪彩葉の精神病質学研究ノート」に改題し、書籍化デビューに至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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らび
24
サイコパスって無感情に猟奇殺人を楽しむ精神疾患というイメージが大きいですがそれにも種類があって調べてないからホントかどうかわからないけど「デミ・サイコパス」のような病気でいうとこのキャリアみたいなものか?それも含めると実は結構普通に存在するのですね。でもまあ相当ラスト付近まで全く疑わなかったですよ、どう見ても犯人じゃあないですか~専門家だからってこんなに巧みに手駒を操れるって怖いですよ。どっちが精神異常か分かりませんね~面白かったです。2019/09/24
そらまる
21
サイコパスと共感覚の話です。サイコパスが題材ですがグロテスクな表現は抑えめで、ちょっと苦手な私でも全然読めました。途中まではこのまま終わってしまうのかなと思うようなストーリーでしたが、どんでん返しが本当に凄かったです。思わず目を見開きました。七尾与史さんや知念実希人さんが好きな人におすすめしたいです。2019/07/01
毎日が日曜日
15
サイコパスと共感覚の組み合わせは面白いかも。あとサイコパスと共感覚を便利に使っている感じがする。もうちょっとドロドロした感じでも良かったかな。2019/03/21
とかげのしっぽ
15
★★★★★精神病質学(サイコパス)という単語に惹かれ購入。ビブリアに続く最近増えたパターンのライトミステリーかと思っていたが、予想を遥かに超えて楽しめた。天才・月澪彩葉が思っていたよりも愉快な人でキャラが良く、楽しいキャンパスライフを送る前半。それに引き替え後半は一気に空気を乱してきた。猟奇的な事件・予想を裏切る結末はもちろんのこと、文章でも巧みさに驚かされた。不穏な空気を醸し出してくる内容に続く、数字だけの文章が6ページにもわたる「羅列」。狂気に類する不気味さを一気に加速させた。2018/11/29
しょう
14
タイトルのサイコパスという言葉が目に入り購入 この本で初めて共感覚を知り興味深かったです、 何度も騙され最後もどんでん返しで一気読みしてしまいました。 途中に数字の羅列が6ページもあり解読しようとしたけど無理でした 2019/02/08