内容説明
150年前、明治へと時が移ろうとしていた激動の時代。幕末の志士たちは様々な想いを胸に、北を目指した。新しい大地に夢を託し、命をかけた男たちがいた。今日の北海道の礎を築いた男たちの奮闘を、当時の古文書や貴重な資料を基に描いた22の物語。
目次
蝦夷地に着目した龍馬
小樽内騒動がもたらしたもの
政治に翻弄された松前藩
戦火燃ゆ、箱館戦争勃発
蝦夷島臨時政権の樹立と崩壊
宮古湾、箱館港、二つの海戦
土方歳三と中島三郎助父子の戦死
北海道の誕生と本府建設
北に走った新選組の残党たち
ガルトネル事件の顛末〔ほか〕
著者等紹介
合田一道[ゴウダイチドウ]
1934年(昭和9年)、北海道空知郡上砂川町生まれ。北海道新聞社に入社し、事件を担当。在職中からノンフィクション作品を発表。退職後は札幌大学講師など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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鉄之助
243
戊辰戦争・函館五稜郭の戦いに、10人のフランス軍人が参加していた! 幕府が雇った軍事顧問が、榎本武揚ら若者の意気に感じたのか(?)武器を持った。「わが国の国内戦争の中で、唯ひとつ外国人が加担した戦」というとらえ方が新鮮だった。元・新選組隊士の前野五郎がススキノ遊郭を経営し、現代にいたる大歓楽街の礎、となっていたのも面白い。2021/01/26
いつでも母さん
150
土方歳三の名に惹かれて手にする。ん・・ん、ちょっと違った(汗)北海道の成り立ちの話。彼の地にはもともとアイヌ民族がいたが・・時は維新から『内地人』の手によって『北海道人』が住みつき、その礎となった。世界のどこかでは十分民族間の紛争に発展したかも・・と思った。北海道150年!京都は1000年以上の歴史がある・・まだまだ知らない事のなんと多い国・日本。自分の住む国なのに・・2018/03/11
AICHAN
33
図書館本。幕末に蝦夷地を目指した者たち、蝦夷地を開拓した者たちの22の物語。龍馬がどれほど蝦夷地開拓を考えていたのか、それがどうして頓挫したのか、また土方歳三の最期の模様の考察等、面白い話が多い。古い写真の五稜郭や松前福山城なども興味深かった。ただ、著者が元北海道新聞記者であり、北海道在住ということからか、北海道の地名にルビを振っていないので、内地の人には読みづらい内容になっているかもしれない。浦臼、木古内、小樽内、色内、篠路、手稲、琴似、白老、浜益、増毛、静内…。読めるだろうか。2018/06/17
Tomotaka Nakamura
2
中央の思惑に翻弄されつつ、北海道で思いを形にしようとする先人たちのパワーに圧倒された。私は何ができる?2018/09/23
ikedajack
2
北海道誕生150年、幕末から明治維新で北海道が誕生する物語が描かれています。薩長の思惑が絡み合いながら、北海道の開発の方向が変わってゆき今に至る大変勉強になりました。2018/04/10
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