内容説明
書店アルバイトの渡鍋渉は年度末の返本作業をしていた。そこには見知った姿も。『貴様、わしにいったい何をするッ』複雑な気持ちで信長さんたちを返本する渉と正社員の竹河紫野。そして、別れがあれば出会いも。「あたし?狐だよ。本が好きなの」そう言って微笑む新任妖怪店長の九十九玉緒。「いいんでしょうか…」「本が好きならいいんじゃないでしょうか」頭をかかえる渉とにこやかな紫野。だが、頭をかかえるのはそれだけではなかった。『わしらを一度や二度の返本で滅ぼせると思うなよ!』「信長さんたち、また入荷してるよ」妖怪店長に帰ってきたいつものゴーストたち。渉と紫野の恋も絡んでドタバタ騒ぎ。エキナカ書店は今日も“通常営業”です。
著者等紹介
藤春都[フジハルミヤコ]
『ミスティック・ミュージアム』で第2回ノベルジャパン大賞佳作受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よっち
27
年度末の返品作業に追われる書店アルバイトの渡鍋渉と竹河紫野。本のゴーストたちで毎日ドタバタ続きの書店に、今度はいかにも怪しげな店長が着任する第二弾。まさかの二巻目刊行には驚きましたけど、狐の新任妖怪店長・玉緒の挙動に振り回されたり、方向性が見えてこない渉の就職活動に頭を悩ませつつな今回。ポイントを押さえたゆるい雰囲気の中でサイン会やビブリオバトルといったイベント開催もあり、付き合い始めたばかりの渉と紫音の初々しい距離感もまたいい感じで、物語の雰囲気と素敵なフカヒレさんのイラストもよくマッチしていました。2017/10/04
だけど松本
1
前回のような、大事件は起こらなかったけど、登場人物が増えて、しかも妖怪まで出てきて、わちゃわちゃして楽しい。 前回はほぼ二人で展開してたからなあ。いくらなんでもこの店、店長影薄すぎだ、と思ってたし、前回相田さんが出てきてた記憶無いけど、彼みたいな人は本屋にいて当然。本好きの紫野さんと話が合う書店員がいないって設定不自然だったよ。むしろ本好きじゃない人は書店で働いてなかったよ。2017/12/04
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- 新・現代評論 学燈文庫