出版社内容情報
第9回絵本・児童書大賞参加作、感動のストーリーが絵本化!
「ほんとうに、しかたのないやつだな。わたしのげぼくは」――泣き虫でどんくさい「げぼく」と一緒に暮らす、かしこいネコの「わたし」。なでられたり一緒に遊んだりして毎日「げぼく」に尽くされ、時にはケンカをしながらも、「わたし」は幸せな日々を過ごす。月日が流れ、年老いた「わたし」は、かしこいゆえに自分がどうなるかを悟った。そして「げぼく」への想いを残し、別れの時を迎える――神保町「にゃんこ堂」のアネカワユウコさん感涙推薦! アルファポリス第9回「絵本・児童書大賞」参加作にイラストをつけた感動絵本。
内容説明
どんくさい「げぼく」と一緒に暮らすネコの「わたし」。「ほんとうに、しかたのないやつだな。わたしのげぼくは」ともに笑い、時にはケンカし、そして迎える切ない別れ―
著者等紹介
上野そら[ウワノソラ]
2016年にWeb上に掲載した「わたしのげぼく」で第9回アルファポリス絵本・児童書大賞に参加し、同作にて出版デビュー
くまくら珠美[クマクラタマミ]
猫漫画家/絵描き屋。猫をモチーフにした漫画、絵画、グッズなどを制作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
377
上野そら・文、くまくら珠美・絵。文と絵のコンビネーションがとってもうまくかみ合っている。文はネコ(名前は不明)の一人称語り(漱石の『吾輩は猫である』の現代版なのである)。「げぼく」4歳から18年間を経て、先に逝く。「…だから、げぼく。 泣くな」から後は、読者が泣いてしまうだろう。「わたし」(ネコ)と「げぼく」の愛情の物語。絵もよくこれに応えている。けっして上手くはないのだが(しかも、いささか漫画的でもある)ネコの表情は実によくとらえている。ネコ好きにはお薦め!2024/10/05
馨
313
猫目線で読み進む大人向け絵本。飼い主のことを「げぼく」と思いどんくさい飼い主を嘲るネコ。最初は猫ってのは皆飼い主をこんな風に下に見ているのかと驚いたものの時を経て、お互いに大きくなり、猫が先に年をとり逝ってしまう流れとなりますがその時点で猫と飼い主との関係は非常に大きい、一生の絆となっている。猫も幸せな人生だったと思って天国で待っていてくれるという。猫を飼ったことはありませんが、今まで出会って仲良くなった猫たちが私のことを覚えてくれたままで天国で待っていてくれるといいなあと思いました。2017/08/26
三代目 びあだいまおう
280
読友さんのお薦めにて拝読。『わたしのげぼく』タイトルからは逆の想像してましたが、わたしは『ネコ』で、そのげぼく(下僕)が『飼い主(正確にはその家の子供さん)』です。 なるほどそういう視点ね!我が家もネコを家族に持つ身、うん確かにうちのも同じようなこと考えてるような気がする(笑) 何気にネコちゃんは気高いからな、私を家族内ヒエラルキーで一番下に見てるだろうし、当然自分の方が上だと思ってるだろうし。やがて必ずくる別れ。なるほど、ペットを喪った哀しみをほんの少し癒してくれる素敵なお話です‼️🙇
❁かな❁
223
これはもう絶対外で読んだらダメな作品。図書館で予約中ですがしばらく回って来そうにないところブックカフェで見つけました。小説ではなく絵本だったんだぁと思い、読みましたが後半の約10ページでめちゃくちゃ涙。カフェの端っこの席だったので何とかバレてないと思いますが泣いてるのバレないようにするの必死でした。絵本だからと侮るなかれ。文章もシンプルで短いし、うるうるするぐらいで大丈夫かなと思ったけど全然無理でした。猫ちゃんの言葉がどれもたまらなくて感想書きながらもまた思い出して涙が溢れてしまいます。猫ちゃん、またね。2018/05/02
麦ちゃんの下僕
204
僕のニックネームは、実はこの絵本から頂戴した…訳ではありません(笑) 先日、読友さんのレビューでこの作品の存在を知り、これは僕が読まなくてどうする!と早速手に入れました。僕は涙もろい人間ですので、当然泣く覚悟はできていましたが…号泣でした。語り手である猫の「わたし」は男の子ですが、その言葉を全て“お嬢様言葉”に変えたら、まさに麦ちゃんが僕に対して思っていることなのではないかと…。僕も「げぼく」くんみたいにどんくさいですしね(苦笑) あぁ…感想を書いているだけで涙が…。猫を飼っている方もいない方も、ぜひ!2020/10/03