内容説明
玉野泉は、三度の飯より風呂を愛する平凡なOL。今日も今日とてツライ立ち仕事を終えて帰宅し、バスタイムを楽しんでいたら…浴室の窓が、異世界に繋がってしまった!?窓の外に現れたのは、荒野で遭難中という男。その彼に、水を一杯くれないかと頼まれた泉は訝しみながらも、わけてやることに。すると男はお礼にと、身に着けていた耳飾りを渡し、さっさと窓を閉めて去っていってしまった。今のは、一体なに??と、混乱する泉をよそにその後もたびたび窓は異世界に繋がり、現れる摩訶不思議な人々。彼らと話し、乞われるままに物々交換を繰り返しているうち泉はいつの間にか、その世界と深く関わることとなり―?
著者等紹介
小声奏[コゴエソウ]
奈良県出身。「賢者の失敗」にて出版デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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すがやん
17
面白い。わらしべ長者のような異世界ファンタジーという発想も面白いが、ラストに色んな物語に収束して爽快に終わる着地の仕方も巧いと思う。珍しく一冊で完結までいっているし、恋愛要素とか一切ないのでスッキリ。2016/11/08
T.Y.
13
風呂好きのOL・玉野泉の浴室の窓はしばしば異世界に繋がった。砂漠で遭難していた男に水を与えたことから始まって藁しべ長者のごとく持ち物を交換し、多くの人に必要とするものを届け、やがて異世界の歴史を動かす…。ほとんどいつも入浴中で裸のヒロインが、徹底して窓越しに関わるだけの異世界ファンタジーという設定と、彼女の気っ風良く情に厚い性格が楽しい。またこのコンセプトがタイトルにも繋がっていて関心。泉が異世界の物品で得してるのは序盤だけなのがやや残念だが、後半彼女が異世界のため積極的に動く展開も割と良かった。2015/10/04
アキナ
9
風呂場の窓から覗く別世界のいざこざ。一杯の水から始まり、どんどん物々交換をして、全てはひとつに繋がりました。「異世界モノ」ではありますが転生やワープじゃない珍しいパターン。風呂場から覗くだけという縛りがある中で、自分に出来ることの精一杯をやり遂げたヒロインはかっこ良かったです。2015/12/28
ぽんずもち三個
7
これはレジーナブックスではあるが、時々あるラブも冒険もない。常に受け身な主人公の異世界コメディだ!まず、主人公があっけらかんとしてる。もの応じしない。次に名前。笑った。かなり笑える。最後に話がちゃんとまとまってる。テンポも良き。 面白くて久々に「人にオススメできる本」として採用。とりあえず、『落ち込んでる時に読むと笑えるよ!』と…!だが、オススメする時に大変な注意事項がある!!これは決して疎かにしてはいけない由々しきこと! それは、文庫版を買え!ということ。番外編がついてるからだ!私は買い直した…。2021/05/17
ゆう
6
面白かったー!物々交換。はじめのからなにげに繋がっていたのにびっくり!異世界トリップではなく、湯殿の窓から異世界につながるっていうのが新しい。そしてヒロイン常に痴女です(笑)2015/12/24