内容説明
愛する対象を求めて多くの女と肉体関係を重ねても、白木の心が満たされることはなかった。肉欲を排し、厳しい自律を課す山際は、想いを寄せる女、可世さえ親友に譲ってしまった。可世の胸の内に今なお消えずにある山際への想いを看破した白木は激しく嫉妬し、可世に近づいていく。山際に縁談話が進んでいるのを知った可世は意を決して、彼を呼び出すのだった…
著者等紹介
宇恵達弘[ウエタツヒロ]
1947年2月兵庫県揖保郡生まれ。1965年3月県立姫路西高校卒。1969年3月京都大学法学部卒。4月森永乳業入社。1974年12月同社を退社。『霧の音』を書き上げた後、東京でフリーター生活の末、1980年12月、郷里に戻る。学習塾勤務の後独立して、2010年3月まで塾自営。「西橋文学」を経て「播火」創刊同人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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