内容説明
昭和40年代後半。小学校から大学まで無二の親友として歩みを共にしてきた白木と山際だったが、大学紛争の経験が二人の道を分けることになった。山際は一流企業に就職してエリート社員の道を突き進む。一方白木は就職上京後まもなく放浪の旅に出て辛酸を嘗め、数年後東京に戻ってバーテンをしている。二人は東京で再会するが、空白の間に兄弟同然の仲に微妙なひび割れが生じたことを互いに知る。そんな二人の前に、彼らの高校時代の初恋の女性で、今は美しい人妻となった可世が現れた。
著者等紹介
宇恵達弘[ウエタツヒロ]
1947年2月兵庫県揖保郡生まれ。1965年3月県立姫路西高校卒。1969年3月京都大学法学部卒。4月森永乳業入社。1974年12月同社を退社。『霧の音』を書き上げた後、東京でフリーター生活の末、1980年12月、郷里に戻る。学習塾勤務の後独立して、2010年3月まで塾自営。「西橋文学」を経て「播火」創刊同人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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