内容説明
「細いレールの上を歩いているひとの道が大通りとなるように、細いレールから落ちてしまったひとはレールに戻れるように。」多様で複雑な「回復」に道を歩み続ける、薬物依存者14名のライフヒストリー集。
目次
薬物依存からの「回復」をどう理解するか
第1部 薬物依存者たちの「生活」(「生きかた」を変える―Aさん(男性/40代前半/覚せい剤・咳止め薬)
薬池肉林の日々から徒然クリーンへ―Bさん(男性/60代前半/覚せい剤)
気づきを与えてくれた覚せい剤―Cさん(男性/60代前半/覚せい剤)
就職・退寮・入院―Dさん(男性/30代前半/覚せい剤)
スタッフのストレスと喜び―Eさん(男性/40代前半/アルコール・咳止め薬) ほか)
第2部 薬物依存者たちの「人生」(入寮3日目からずっとクリーン―Jさん(男性/30代後半/咳止め薬)
ダルクにいれば安心―Kさん(男性/60代前半/覚せい剤)
「空虚」の解消―Lさん(男性/40代前半/アルコール・覚せい剤・睡眠薬)
スイッチを入れるための覚せい剤―Mさん(男性/30代前半/覚せい剤)
ただ生きているだけ―Nさん(男性/50代前半/咳止め薬))
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
内藤銀ねず
9
「ドラッグ」について調べていた時(たとえば坂口安吾や折口信夫がそうだったように、歴史に名を残した作家たちが手を出して作品にどう影響したのか、とか本気で調べていました)に見つけた本。更生施設であるダルクに入所した人びとへのインタビュー集。この本の形式、どこかで読んだ事があるぞ…と思ったら、村上春樹『アンダーグラウンド』『約束された場所で』に行き着く。読み進むにつれてこれは「違う日本」のことなんじゃないか? みたいな錯覚に襲われるところも、今でも手に取って読みたくなるところも、そう。2019/02/22
-
- 電子書籍
- 大図書館の羊飼い the Little…
-
- 和書
- 天使の涙 - ココロの詩