内容説明
インドの知識人たちとの30回にわたる対話録。「偉大な教師にまみえたからには、学びにいそしめ」(カタ・ウパニシャッド)という真摯な学びの精神でクリシュナムルティのまわりに参集したインドの知識人が、彼らの背景にあるインドの伝統的知識を引き合いに出しながら、様々なテーマについて話し合い、それぞれの意識とその中身である過去、心理的記憶、思考、悲しみ、死の恐怖、等々を徹底的に検証し直し、重荷としてのしかかっている「伝統」からの出口と、古い意識(脳)から抜け出し、新しい意識(脳)を生み出すこととしての「革命」の可能性を模索している。
目次
第1部 ニューデリーでの対話(悲しみの炎(一九七〇年十二月十二日)
錬金術と突発的変化(一九七〇年十二月十四日) ほか)
第2部 マドラスでの対話(因果の逆説(一九七一年一月三日)
伝統と知識(一九七一年一月四日) ほか)
第3部 リシ・ヴァレーでの対話(伝統の母体(一九七一年一月二十一日)
グル、伝統、自由(一九七一年一月二十三日) ほか)
第4部 ボンベイでの対話(脳細胞と突発的変化(一九七一年二月六日)
神について(一九七一年二月七日) ほか)
著者等紹介
クリシュナムルティ,J.[クリシュナムルティ,J.] [Krishnamurti,J.]
1895年、南インドに生まれる。神智学協会において来るべき世界教師としての教育を受け、“星の教団”の指導者となるが、1921年、「真理はそこへ通じるいかなる道も持たない領域である」として同教団を解散。以降、あらゆる権威や組織によらず、独力で真理を探究することの重要性を説き、さまざまな講話や対話を行いながら世界各地を巡った。その一貫した懐疑の精神と透徹した語りは、幅広い聴衆に深い影響を与えてきた。オルダス・ハクスレーやデヴィッド・ボームを始め、交流を深めた知識人も多い。1986年、カリフォルニア州にて逝去
大野純一[オオノジュンイチ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 和書
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