内容説明
オランダ植民地時代、日本占領期、独立戦争を経てスカルノ体制崩壊を招く1965年9月30日事件に至る激動の20世紀。誠実で平穏な家庭に、思いもよらぬ様々な出来事がもちあがる…。影絵芝居ワヤンをこよなく愛し、家族の力を信じて誇り高く生きるサストロダルソノとその一家。一族三代の半世紀にわたる歩みを、家族それぞれの目で綴る現代インドネシア文学の名作。待望の邦訳。
著者等紹介
カヤム,ウマル[カヤム,ウマル][Kayam,Umar]
1932~2002。インドネシア・ジャワ島生まれ。両親が教師の家庭に育つ。国立ガジャマダ大学で文学を専攻するが、演劇活動にも熱中。教師生活を経て米国に留学。コーネル大学で博士号取得。1965年9月30日事件で揺れる中帰国し、教育文化省ラジオ・TV・映画総局長に就くが、報道のあり方を巡り3年後に辞任。その後、社会科学訓練センター所長、母校の文学・社会学教授、文化研究所長などを歴任すると共に、早くから作家・評論家としても活躍。学術・芸術界二つに軸足をおく国際派の知識人としても知られた
後藤乾一[ゴトウケンイチ]
1943年東京都生まれ。早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授。早稲田大学政治経済学部卒
姫本由美子[ヒメモトユミコ]
1957年富山県生まれ。トヨタ財団チーフ・プログラム・オフィサー。津田塾大学国際関係学科卒。インドネシア国立ガジャマダ大学文学部留学。早稲田大学大学院アジア太平洋研究科博士後期課程満期退学
工藤尚子[クドウナオコ]
1962年東京都生まれ。神田外語大学非常勤講師。早稲田大学第一文学部卒。国立インドネシア大学文学部インドネシア語上級コース卒。早稲田大学大学院社会科学研究科博士後期課程満期退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。