内容説明
浅間山は、その美しい容姿とは裏腹に、時に激しい噴火を起こし、私たちに試練を与えてきた。1108年謎の天仁大噴火、1783年の天明大噴火、その火山災害を中心に、共に生きた人々の暮らしを追い、3.11を契機に過去の災害を読み解く。
目次
第1章 浅間火山の成り立ち(活火山浅間;黒斑火山と山体崩壊―一〇万年前?~二万年前;仏岩の時代(二万年前~一万年前)
前掛山の時代(一万年前~現在)
火山噴火
噴火警戒レベル)
第2章 1783天明の浅間焼け(記録された天明大噴火;浅間山噴火絵図は語る;噴火プロセスの謎;鎌原 生死を分けた一五段;天明泥流;復興への苦難の道のり;天明の大飢饉)
第3章 浅間山の天仁大噴火と八ケ岳の山体崩壊(一一〇八年謎の浅間山大噴火;八八七年北八ケ岳崩壊)
第4章 発掘された火山山麓の暮らし(奈良・平安時代のムラと御牧・東山道;浅間山麓の縄文文化)
第5章 そして忘れないために(大森房吉と浅間火山観測一〇〇年;寺田寅彦のことば;現在の浅間火山観測;宇宙線ミューオンによる火山内部の探査;火山の魅力を伝えるミュージアム;そして忘れないために)
著者等紹介
堤隆[ツツミタカシ]
1962年、長野県佐久市生。國學院大學大学院博士課程後期修了。博士(歴史学)。専攻は旧石器時代。現在、浅間縄文ミュージアム主任学芸員。八ケ岳旧石器研究グループ代表。明治大学黒耀石研究センター研究員。第13回藤森栄一賞(1992年)、第16回岩宿文化賞(2007年)受賞。『旧石器時代ガイドブック』ほか『遺跡を学ぶ』シリーズ(新泉社)は第65回毎日出版文化賞(2011年)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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