内容説明
一年前に交通事故で父親をなくしたユウタは、小6の夏休みに一人、父との思い出の地を訪れていた。よく一緒にカブトムシをとりに来ていた山奥のダム。今は使われていないそのダムで、ユウタは突然の雷雨に襲われ、足をすべらせて気を失ってしまう。やがて目覚めたユウタの目の前には、一人の小さな女の子とダムに沈んだはずの村が…。タイムスリップした三十年以上前の村。かけがえのないもう一つの夏休みの、はじまりだった。
著者等紹介
川口雅幸[カワグチマサユキ]
1971年、岩手県生まれ。2004年、サイト上にて『虹色ほたる 永遠の夏休み』連載開始。大きな反響を呼び、2007年に同作でアルファポリスから出版デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chiru
62
事故で父親を失った少年が、タイムスリップした場所は、今ではダムに沈んだ村だった…少年の夏休みは、不思議で謎めいた少女とともに始まります。『タイムスリップ中の記憶は残らない』というルールが切ないラストを想像させるけど、違う意味で予想外のラストでした。読んでる間、うちの近くの公園に蛍が群生する池があり、幻想的だったことを思い出し、次の夏に見に行きたくなりました。★42018/01/20
ミーコ
59
以前、新聞で見掛けて読みたいと思ってたので 手に取ってみました。表紙の絵も、とても素敵です。ユウタのタイムスリップした村の人々が皆 良い人で お婆ちゃんの言葉にホロリと来ました。青天狗さんの「立派な大人になどならんでもよい 立派な人間になって欲しい。全ての物に思いやれる優しさと清い心をどうか持ち続けてもらいたい」と言う言葉が胸に響きました。元の世界に戻っても 再び出会えて、虹色蛍を観る事が出来て良かったです。人の命の大切さを改めて感じました。2016/02/27
のり
18
事故で父を亡くしたユウタは、父との思い出の地に1人でいくとダムで沈んだ村に迷い込む。奇跡に次ぐ奇跡で、児童書としてはいいかもしれない、大人が読むにはチープさが否めない。2020/06/07
ららぴぴ
18
どんな子供たちも憧れる典型的な夏休みが羨ましく、友達を大事に想う主人公たちの姿がまぶしかった。ラストは読める展開だったけどそれでも涙ぐんだ。青天狗が言っていた「全ての物に思いやれる優しさと清い心」を私は持っているだろうか。2016/06/27
のん
15
娘が学校図書で借りました。小6のユウタが夏休み、ある理由で30年以上も前の「ダムに沈んだ村」へタイムスリップ。そこでもうひとつの夏休みを過ごすお話。出会いと別れ、生きることの喜び楽しさ。ホタルを通しての命の尊さ。子どもにも分かりやすく表現されていました。2011年アニメ映画にもなっていたようなので娘と一緒に映像も観てみたいです。 2017/11/01