内容説明
関係の壊れてしまった夫婦。夫から妻、妻から夫への報復が、それぞれ蛟堂へ持ち込まれた。修復不可能な夫婦の悲劇。報復劇の果てに二人を待ち受けていたのは…(「青髭」)。祖父から継いだ報復屋稼業を巡り対決している、辰史と丑雄。二人の仲を改善すべく、太郎が立ち上がった。挑むのは、曾祖父にして孤高の天才異能者・三輪尊を巡る謎の予言…(「邯鄲の夢」)。報復にかかわる妖しく哀しい人間模様を描いた怪異物語。
著者等紹介
鈴木麻純[スズキマスミ]
1985年、静岡県生まれ。2007年にwebサイト「Nosferatu」を開設。創作小説を書き始める。『蛟堂報復録』でアルファポリスミステリー小説大賞を受賞し、書籍刊行へと至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はつばあば
46
内容が重くなってきた。お見合いでも幸せな結婚はできるし恋愛結婚でも別れることもある。お互いがお互いを見つめあって会話をしていけばこんな恐ろしい女にならなくても済んだのに・・と思う反面ここまでもってきた男の非情さにムカつく。表紙の絵は辰史の比奈を案じる顔か、または自分の性格を反省するのか。いやいやそんなことしてないでさっさと比奈さんの処に行かないと!と思っても辰史は先見の目を持たない。兄弟でも従弟でも一族が争って良い事など何もない。自業自得と因果応報は生きている以上いつも自分について回るものだ 2019/07/01
秋製
17
今まで知らなかった辰史達の過去を知った太郎。おじの一人の秋寅から香を買い、曽祖父である尊の隠された想い、苦悩を垣間見る。そして丑雄が因縁に決着をつけるために強硬手段を取る。2013/04/14
そのぼん
16
ずいぶん久しぶりにこのシリーズを読みました。そのため、登場人物とか設定を思い出すのに苦労しました。二話目はあまり入り込めないまま終わりましたが、一話目の『青髭』の話は面白かったです。二人で暮らしていくうちにすれ違いで溝が広がってしまった夫婦のお話でした。2013/10/17
み
4
太郎が成長した。彼が和解のカギになっちゃうのかなぁ。彼にはそんな役目をして欲しくないなぁ。2013/04/26
鴻巣のす子
2
物語がぐっと進んだ今回のお話。丑雄さんと比奈さんの戦いが痛々しくて、思わず御霊〜と叫んでしまいそうに。太郎がどんな行動を取るのかますます気になる今度の展開に期待。2017/06/17
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