内容説明
「僕のこと殺したあいつ…」山里に独り暮らす老人の心に影を落とす過去の忌まわしい事件。狂気か乱心か。失われつつある孫の記憶をとどめるため、老人がとった行動とは…。風光と心象を鮮やかに交錯させながら、日本人の原風景の只中に心の闇を描出する表題作を含む小説5編を収録した処女短編集。農民文学賞受賞。
著者等紹介
鶴岡一生[ツルオカイッセイ]
1967年大阪府八尾市生まれ。早稲田大学社会科学部中退。東京でさまざまな仕事をしながら自主映画を監督し、現在は、長野県で炭焼きや農業に従事。2010年「曼珠沙華」で農民文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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