内容説明
こんな風景と出逢いたかった―短い週末。創り出す幸せな長い旅。未知の車窓を求めて夜の鉄道紀行へ。癒しと郷愁を誘う極上の鉄道旅行記第2弾。
目次
週末夜汽車紀行(一泊一日 ムーンライト信州と不思議女子登山行;二泊二日 急行能登と北陸・山陰、日本海紀行;三泊二日 上野発江差・奥尻連絡、寝台特急「あけぼの」青森行)
七つの鉄道夜旅(鶴見線異空間逍遙;東京湾右往左往;通勤快速、河口湖行;常磐線と太平洋の駅;小田急発、熱海温泉行;名古屋駅から渓谷へ;南海電車と阿波への路)
著者等紹介
西村健太郎[ニシムラケンタロウ]
1973年2月生まれ、大阪府門真市出身。大阪芸術大卒、法政大大学院修了。横浜市在住。旅行専門誌編集者などを経て現在IT専門紙記者。Webサイト「鉄道紀行への誘い」で第1回アルファポリス旅行記大賞を受賞し、2009年「週末鉄道紀行」を刊行する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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saga
32
鉄道紀行文として『秘境駅へ行こう!』と本書を読み継いだ。どうしても宮脇氏の紀行文と比較してしまう。著者の鉄道旅は、列車を乗り継いで早朝に首都圏の駅に到着して出社するというスタイルが、文章とともに宮脇氏に似ている。しかし冗長な面、例えば鉄道旅なのだから停車する○○駅の「駅」は基本的には不要だ。終盤では乗るべき最終の新幹線や、乗るべきではない南海フェリーに乗船してしまう刹那的行動は理解に苦しむ。夜行列車が年々少なくなっていくご時世にあって、本書は過渡期を記す貴重な記録になるかもしれない。2016/08/29
幹事検定1級
28
今はほとんど姿を消した深夜列車と寝台列車を使ったひたすら電車にほぼ乗るだけの旅とやはり首都圏の電車を使って1日一周するといった乗り鉄の本です。読んでいて少しだけ旅した気になりますが、実際に移動するとなると腰が痛くなりそうです。まさに乗り鉄、そう感じました。(図書館本)2017/04/21
ちょこまーぶる
26
読んでいるうちに無性に夜列車に飛び乗りたい衝動にかられる一冊でした。元々、プチ鉄オタなので鉄道旅行記は、知識も増えるし、車窓の風景も手に取るような感じで想像もできるので大好きなんですが、ただ読み物としての購読者が少ないからか、あまり出版されていないのが残念です。通勤電車で読んでいると、乗っている電車から下車しないで終点まで乗ってみたくなり、この手の本は座席に座って読んでは危ない本であることに気付きました。読みながら、廃止される前に寝台車に乗りたいし、青春18切符も購入したいし・・・良いストレス溜まります。2014/11/28
onasu
23
あとがきにもある通り、定期便ではほぼ絶滅した夜汽車の旅3編と就業後の乗り鉄7編。 巻頭の女子2人との白馬八方プチ登山が、終始かみ合わないやり取りがあり最も好編。続いての急行能登~山陰は、距離も最長なら頁数も最多だが、読む方も鈍行。3編目の奥尻島行きは、寝台車旅が楽しめた。 後段は、著者の得意満面での乗り鉄、ダイヤ鉄。全国版と首都圏版2冊の時刻表計1kgを携行し、眺めているだけでも時を忘れるという。東京湾1周など、なるほどの小旅行はあったが、就業後の夜に出掛けるのは、高じた者だけが到達する境地だろう。2016/09/15
ホークス
17
勤め人なのに週末になると旅に出たくなり、実行してしまうという厄介な性癖。少しでも長く鉄道に乗るため時刻表を睨んでしつこく粘り、嫌な目にあっても全く懲りない。特に後半「七つの鉄道夜話」は、仕事後の夕方出発し翌日普通に出勤する不思議な一夜の顛末集。鶴見線、通勤快速「河口湖行き」等。しかし、最後の南海電鉄から徳島に行く話は最早ファンタジーの域。個人的には南海育ちとして、鄙びた風景描写に感激。著者も関西育ちだが、和歌山市駅の寂れ方にショックを受けてふらふらと徳島に渡ってしまい、翌朝の出勤方法を必死に探す事になる2016/06/28
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