内容説明
石膏の白肌に命を吹き込む彫塑家・中村玄と、瑞々しい感性で言の葉を紡ぐ作家・林芙美子による、“女性”をキーワードにした心を軋ませるようなコラボレーション。現代において高い評価を得る連載当時の初出版「放浪記」に、中村のイマジネーションの結晶たる「おんな」たちが生々しくも華麗に交差する。
著者等紹介
中村玄[ナカムラフカシ]
1931年、長崎県出身。92年、彫刻家・松本隆司に師事。第1回美庵大賞展最優秀作家賞・藝術出版社賞受賞。現在、医師として診療に従事しながら彫塑制作を続ける。個展も精力的に行なっている
林芙美子[ハヤシフミコ]
1903年5月ころ、福岡県門司市に生まれる。22年、尾道高等女学校を卒業後、上京、事務員・女工・女給などの職を転々としながら詩を書きはじめる。28年10月『女人藝術』に「秋が来たんだ―放浪記」の連載を開始、この連載を元に改造社から30年7月に新鋭文学叢書の一冊として刊行された『放浪記』はベストセラーになった。51年6月死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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