内容説明
中国文学とりわけ中国思想は中島敦および彼の文学にいかなる影響を与えたのか、その影響はいかなる形態で具現されたのか。本書は思想影響の方位からそれらの実態を究明し、中島敦の求道意識の深層に迫る。
目次
序章 本研究の目的とその方法及び中島敦と漢学
第１章 自我と非自我の発見―求道意欲の萌芽
第２章 前世と異界の存在―求道への誘引
第３章 現実と理想との対蹠―求道への道程
第４章 混沌たる世界における道―無為の境地へ
終章 中島敦と中国思想―その受容の様相を軸に
著者等紹介
孫樹林［ソンジュリン］
１９５７年、中国遼寧省撫順市に生まれる。文学博士。１９９１年、南開大学大学院文学研究科日本文学専攻修了。大連理工大学専任講師、大連外国語大学専任講師・同大学院助教授を歴任。２００２年来日、広島大学大学院文学研究科外国人研究員、日本学術振興会外国人特別研究員を経て、島根大学外国語教育センター特別嘱託講師。中日比較文学（文化・思想）、中国文学（文化、言語、社会）を中心に研究している（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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