内容説明
日々に疲れた女は弱いものをいたぶることでしか心を満たすことができなかった。だが、その密かな愉悦は何者かに知られており―『ジーキル博士とハイド氏』。親友に裏切られた少年は、報復を依頼する。しかし、友人として築き上げた過去までも偽りだったのだろうか―『泣いた赤鬼』。跡継ぎ問題でもめる骨董店。複雑にからみあう人間関係の中、化け猫の呪いが甦る―『怪猫騒動』。報復にかかわる妖しく哀しい人間模様を描いた怪異物語。
著者等紹介
鈴木麻純[スズキマスミ]
1985年、静岡県生まれ。神奈川県在住。2007年にwebサイト「Nosferatu」を開設。創作小説を書き始める。「蚊堂報復録」でアルファポリスミステリー小説大賞を受賞し、書籍刊行へと至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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そのぼん
8
京極堂シリーズと雰囲気が似ているかな、と思いました。少し若い人向けな気もしましたが、楽しめました。2012/01/24
藤月はな(灯れ松明の火)
5
辰史の恋人に対し、ツンからデレに変わるギャップが堪りません!人間っぽくてますます、好きになりました!!2010/02/05
ハルト
4
今回は意外な人が報復行為を!ちょっとご都合主義かな的展開ではあったけれど、それはそれでかわいらしかった。事件がよりメインになった感じで、やや主要キャラの個性が出しきれてなかったかも?丑雄の主張の独善さに、ちょぴりイラっときたり。2009/11/14
紅羽
3
ジャケ買いならぬ表紙買い…かな。最初に購入したのがこの二巻。一巻は文庫化されたものを購入してます。今後も文庫化されるようならそちらで読みすすめたいです。一冊に三話収められ、一話がジーキル博士とハイド氏。二話が泣いた赤鬼。三話が怪猫騒動。一見、某ビブリア~を思わせる、各名作に因んだストーリーにオカルト要素が絡んだ感じかな。報復屋という事もあり、最後は報われない結末ばかりですが、私は楽しめました。主人公が物語開始時点から彼女持ちというのも含めて(笑)2012/01/23
おかだ
3
1作目よりはわかりやすくなってたけど、この話独特の“業”の深さも減ってる気がするなあ´`でも多分このくらいが本来の“報復屋”の仕事なんじゃないかと。「怪猫騒動」の比奈さん大活躍っぷりが面白かった(笑)2009/10/16