内容説明
古くから日本人に親しまれてきた『古事記』、そして、わが国最古の正史『日本書紀』。しかし、これらに記された古代日本の歴史は、時の為政者たちによって改竄された偽装の歴史でもあった。本書は『記紀』のみならず、古代中国、朝鮮半島の歴史書など関係史料を丁寧に読み解き、『記紀』神話時代に相当する日本の黎明期から、大和、飛鳥、奈良、さらには平安末期の武家政権勃興期までを視野に入れ、偽書によって隠蔽された古代日本の実相と、そこに暗躍する『記紀』編纂者たちの姿を明らかにする。
目次
『古事記』『日本書紀』編纂の事情
大王(天皇)系譜について
『記紀』神話から実態を読む
縄文時代と弥生時代の倭国の姿
出雲王国と吉備王国と日向王国(邪馬台国)の合体が纏向遺跡である
崇神大王の実像
ヤマトタケルは応神の反映と倭の五王「武」との関係
応神大王の実像
倭の五王の武とワカタケルは雄略大王にあらず
応神大王と継体大王は実の兄弟である
継体大王の実像
古代史最大の偽装・応神大王と欽明大王は実の親子である
謎の尾張連氏と息長氏について
ワケ王権(河内王朝)の非実在説の理由
埼玉さきたま古墳と熊本江田船山古墳の「ワカタケル大王」は欽明天皇である
仏教公伝の意義
日本史最大の偽装・聖徳太子の謎と蘇我氏は大王
法隆寺の謎と聖徳太子の関係
大化改新の虚実
藤原鎌足・不比等親子と『日本書紀』
天智(中大兄皇子)と天武(大海人皇子)の実像
壬申の乱の解釈と『日本書紀』
持統天皇と藤原不比等の謎の関係
女帝の世紀=奈良時代と皇位継承
藤原王朝と言われる実像
藤原王朝から武家政権への過渡期の深層
著者等紹介
永躰典男[エイタイノリオ]
昭和19(1944)年福島県に誕生。昭和37(1962)年福島県立双葉高校卒業。昭和41(1966)年中央大学商学部卒業。昭和41(1966)年~50(1975)年3月まで株式会社日本ビクターに勤務。昭和47(1972)年現在の妻と結婚、婿養子に入る。昭和50(1975)年~平成17(2005)年家業の豆腐屋を会社組織にして製造・販売に従事する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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