内容説明
私立探偵ベニー・クーパーマンが眼を覚ましたのは、ある病院の一室だった。看護士の説明から、自分が何者かに頭部を殴られて倒れていたこと、そして、怪我の後遺症により、「失書症をともなわない失読症」(文字を書くことはできるのに、その文字を読み認識する事ができない)にかかっていることを知る。自分がある人物の捜索を依頼され、その調査中に襲われたことを思い出したクーパーマンは、再び事件の解明に乗り出すものの、まだ入院中の身では思うように調査もできない。かつての恋人アンナの力を借り、一歩一歩真相に近づいていくのだが…。失読症を自ら体験した著者が描く、前代未聞の探偵小説。
著者等紹介
エンゲル,ハワード[エンゲル,ハワード][Engel,Howard]
1931年トロント生まれ。ジャーナリストとしてロンドンやパリなど、世界各地を転々としていたが、その後カナダに戻り、CBCのラジオプロデューサーとなる。デビュー作となったのは80年に発表した『自殺の街』(ハヤカワ・ミステリ文庫)で、以後、同書に登場する私立探偵ベニー・クーパーマンのシリーズを書き続けている
寺坂由美子[テラサカユミコ]
上智大学大学院文学研究英米文学専攻博士前期課程修了。「第13回DHC翻訳新人賞」最優秀賞受賞。「2007年度アルク翻訳大賞出版翻訳英和部門」翻訳大賞受賞。「インターカレッジ札幌第4回翻訳コンクール」最優秀者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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