内容説明
中村南の“不条理文学”第二弾。理にかなわずとも、とにかく「今」を生きる…。
著者等紹介
中村南[ナカムラミナミ]
1947年北海道に生まれる。1989年より月刊文藝誌『北方文藝』に作品を発表。2003年に『昼の月』で第37回北海道新聞文学賞佳作。現在、札幌を拠点に精力的に執筆活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あつひめ
13
どさんこ作家さんらしく、北海道を使った作品。職もなく偶然手にした携帯電話。運命はそこから始まった?みたいに自分の思いもよらぬ方へと流されていく。見知らぬ女と会話するうちに会わなければという思いが溢れてくる。読みすすめながら、どこかでもう一つの同じ世界と交差してあちらの主人公とこちらの主人公が入れ替わっているんじゃないか?と思うような流れ。謎だらけの旅。自分の見失ったものを探しているような旅。北海道の街の名前がたくさん出てきて、一緒に車に乗っているような気さえしてしまう。2011/03/08