内容説明
北の地旭川の小さな動物園―旭川市旭山動物園―が、2004年の夏、月間入園者数日本一に輝いた。決して規模も大きくなく、交通の便もさして良いとは思えない。そのような動物園がどうしてこの驚くべき快挙を成し遂げたのか。本書はその秘密を、園内で働くさまざまな人々に精力的にインタビューすることで浮き彫りにする。小菅正夫園長と立松和平氏の対談は巻末を飾るにふさわしい。壮年を迎えた男たち二人が、少年に立ち返ったかのように夢中になって想いを語り合う。その熱気、その純情こそが、本書の根底にある。
目次
プロローグ―’05年1月2日
1 日本一への息吹(決断、そして茨の道へ;日本一への息吹;14枚の素描;新たな流れ)
2 新施設に込められた想い(こども牧場の誕生;ミニチュアからの脱却;新施設に込められた魂;新施設に込められた想い)
3 旭山の飼育員たち(旭山で働くということ;もぐもぐタイム;繁殖への想い;野生との距離感)
4 伝えるのは命(これからの素描;身近な自然との繋がり;伝えるのは命)
5 小菅正夫園長・立松和平氏対談―共生への道(動物は怠け者;森を捨てたサル;北の動物たち;共生への道)
エピローグ―旭山の動物たちが教えてくれること
著者等紹介
原子禅[ハラコユズル]
1974年、札幌市出身。神戸市外国語大学卒。出版社勤務を経て、2004年からフリーに。ノンフィクション、人物インタビューをメインに執筆を行なう
亀畑清隆[カメハタキヨタカ]
1959年、札幌市出身。四季折々の自然撮影をライフワークにするなか、アウトドア・スポーツの取材活動など積極的に展開。各専門誌や週刊誌などへの発表。人物から静物まで幅広いジャンルで撮影を行なう
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