内容説明
渾身でぶつかった虐待支援の軌跡が本書には記されている。虐待は「鬼のような冷血な親」による営みではない。「愛しているからこそ憎む」という究極の矛盾が生み出す悲劇の行く末でもある。虐待支援の現状と理想の間には深い溝があるからこそ、本書が、困難な虐待支援に社会が乗り出す一石になればと願う。
目次
自責の風向き
秘密
犯罪少年
手のひら
生きる理由
涙の意味
言葉の力
犯罪被害
学校へ
福祉行政へ〔ほか〕
著者等紹介
長谷川博一[ハセガワヒロカズ]
1959年愛知県生まれ。東海女子大学人間関係学部心理学科教授。同大大学院文学研究科人間文化専攻教授。専門分野は心理療法、虐待、青少年問題、犯罪心理、人格障害。学校、警察、児童相談所、裁判所などと連携した実践活動に取り組む。親の立場から虐待問題にアプローチする「親子連鎖を断つ会」などを主宰している
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感想・レビュー
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akubineko
2
著者は東ちづるや柳美里のカウンセラーでもある。虐待を受けて育った人が、子育てに暴力を持ち込むのはあることだ。その連鎖を止めようというのがこの本の内容だ。一般人の虐待をしてしまいそうで怖いお母さんから、池田小事件の犯人、秋田の鈴香など、実は被虐待児だった犯罪者までが扱われている。センセーショナルな事件に関わった人を、その人だけの特殊な問題としてしまえば、そこで終わりだが、その裏にはDVや体罰など暴力を是認する社会の問題がある。そこを語らないと悲惨な事件はなくならない。2013/01/18




