目次
第1章 パターナリズムの今日的意味
第2章 近代市民社会の基本理念と経済学の前提
第3章 個人主義と社会共同体―個人主義、コミュナリズム、ウェルフェアリズム
第4章 個人主権のもとでのパターナリズム
補論 教育における自主性尊重論とパターナリズム―仲正昌樹「『不自由』論」を読んで
第5章 産業論としてみた教育と医療
第6章 経済理論とパターナリズム
第7章 パターナリズムと関係の深いその他の経済事象
第8章 パターナリズムと公共政策
著者等紹介
小林好宏[コバヤシヨシヒロ]
1935年札幌生まれ。1957年北海道大学経済学部卒業。1962年北海道大学大学院経済学研究科博士課程を修了。山口大学経済学部講師。1965年北海道大学経済学部助教授。1971年北海道大学より博士の学位授与される。1977年、同教授。1998年より北海道大学名誉教授、札幌大学経営学部教授
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感想・レビュー
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Schuhschnabel
2
パターナリズムと経済学という組み合わせが斬新だと思ったので読んでみた。通常、ミルの他者危害原則とセットで政治哲学において議論される(と自分では思っている)パターナリズムを、新古典派経済学と対照させる試み。パターナリズムはどのようなケースで許容されるかという議論が中心。それにわざわざ経済学の数式を当てはめる必要があるのかと思う箇所もあったが、試み自体は面白いと思った。2017/02/19
Nさん
1
パターナリズム研究として読んだ一冊。著者は近年の自己責任論を行き過ぎた個人主義(新自由主義)に依拠するものと考える。それは個々人にリスクを持たせて常に最適な(限界的)行動を迫るもの(確定拠出年金など)だ。現在の経済学は合理的主体をselfishness(自己中心主義)と捉え、社会的倫理・道徳を含むself interest(自己利益)を捨像している。かつての日本(バブル崩壊前)の共同体主義の中に世間の知恵・慣行というパターナリズムを見出す。その他、放任的な教育問題にも言及している。枠組み的な話が多かった。2016/09/13
direnma
0
うーん・・・つまらん2011/06/05
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