出版社内容情報
《内容》 「今更こんなこと聞けない」と密かに悩む統計処理にお困りの医学・生物学研究者の方に贈ります。ゴールは論文完成。一読すれば、「そうだったのか」と納得の内容です。近年、医学・生物学の分野では、統計学を避けて通れなくなっています。しかし統計に関して様々な問題に直面して困っている方も多いのではないでしょうか.本書は、ともすれば説明されずにいた統計の基本的な考え方を読みやすく提供すると共に、手持ちのデータに対して複数の解析方法があったり、手持ちのデータがマニュアル等の例題とは一致しなかったりで、どの解析方法を選択したらよいか判らないといった事態の対処法を提供することも目的にしています。
《目次》
1章 データを眺めてみよう
1-1 データの種類
1-2 パラメトリックとノンパラメトリック
2章 分布を眺めてみよう
2-1 データを図にしてみよう
2-2 データの正規性
2-3 分布を表記する言葉
・データの変換
・対数変換について
・検定の意味
・検定に伴う過ち-あわてん坊とぼんくら
・標準偏差(SD)と標準誤差(SE)-どう違う? どう使う?
・棄却検定、でもその前に
・Pかpか? 確率の書き方
・両側検定か片側検定か
3章 関係を調べてみよう
◎例題3-1 相関関係(ピアソンの相関関係)
・相関係数の評価
・相関係数と因果関係
・相関係数の強さの意味
◎例題3-2 線形モデル:単回帰
◎例題3-3 回帰係数の差の検定
◎例題3-4 相関関係:繰り返しの数が同じ場合
・してはいけない解析
・解析1:一般的な血清鉄とヘモグロビンの関係
・解析2:個人の血清鉄とヘモグロビンの関係
◎例題3-5 相関関係:繰り返しの数が違う場合
・してはいけない解析
・解析1:一般的な関係
・解析2:個人の血清鉄とヘモグロビンの関係を調べたい場合
◎例題3-6 Spearmanの相関係数
4章 2標本の比較(関連がない場合)
◎例題4-1 関連のない(独立)2群の比較:連続変数
・有意差を出すには何例が必要か?
◎例題4-2 関連のない(独立)2群の比較:マン・ホイットニのU検定
◎例題4-3 順序変数~肝臓の繊維化スコア
・マン・ホイットニでの結果の表記についての注意
・マン・ホイットニ検定とウィルコクソンの順位和検定
5章 2標本の比較
◎例題5-1 対応のある2群の比較:連続変数
◎例題5-3 ペア・マッチ
・ペア・マッチ
・ペア・マッチでよく見かける誤り
6章 3群以上の比較について
・2群比較の繰り返しはダメ-検定の多重性
・2群比較を繰り返してはいけない理由
・多群の比較と多重比較
・有意でなければ差がない?多重比較の検定結果の考え方
・多重比較で避けること
・頑健性(robustness)
・多重比較における検定方法
・基準点の求め方
7章 3群以上の比較(関連がない場合)
◎例題7-1 群の平均値と分散に差がないこと
・等分散と等水準
・多重比較の検定法の比較
・基準点の求め方
◎例題7-2 すべての群間の比較(対比較)~3群
◎例題7-3 すべての群間の比較(対比較):4群以上
・チューキー・クレーマーの方法
・エクセルによる解析の実行
・解析のショートカット
・チューキーとチューキー・クレーマー
◎例題7-4 連続変数~対照群との比較(ダネット)
・解析1:ダネット(Dunnett)の方法
・解析2:線計モデルによる解析
◎例題7-5 連続変数:順序がある多群と対照との比較
・w(p,φE,α/2)の補正方法
・解 析
・注 意
◎例題7-6 ノンパラメトリック~対比較
・エクセルを使ったスチール・ドゥアス解析方法
◎例題7-7 ノンパラメトリック:対照との比較
・エクセルを使った解析方法
◎例題7-8 ノンパラメトリック~順序がある多群と対照群との比較
・エクセルを使った解析方法
8章 3群以上の比較(関連がある場合)
◎例題8-1 関連のある多群(繰り返しなし):対比較
◎例題8-2 関連のある多群(繰り返しなし):3種類の多重比較
・解析1:すべての群間の比較を行う
・解析2:対照群(ACh=none)との比較を行う
・解析3:ACh濃度に依存してVB1が遊離されることを考慮して対照群と比較する
◎例題8-3 関連のある多群(繰り返しあり):対比較
目次
データを眺めてみよう―必要な統計手法の選択
分布を眺めてみよう
関係を調べてみよう
2標本の比較(関連がない場合;関連がある場合)
3群以上の比較について
3群以上の比較(関連がない場合;関連がある場合)
著者等紹介
清水信博[シミズノブヒロ]
昭和30年代生まれ。某企業勤務農学博士。所属学会、日本農芸化学会、日本栄養・食糧学会など
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。