内容説明
大家族の中に残った里子と道子、全く他人同士の二人ですが、祖父、祖母、夫秀樹、公子の四人の家族の死を互いに助け合って看取ったのでした。嫁と家つき娘、世間ではかたき同士という人もいるかも知れませんが、長い年月、或いはゆき違い、或いは引き合い、時に助け合いもつれ合って幾重にも重なり合わされた絆は、いずれこの世を去るまで続いて行くことでしょう。(終章)『お屋敷町のあった頃』『光りの時は去りて』の著者がしみとおるような筆触をかさねて描くはじめての小説。
著者等紹介
新井信子[アライノブコ]
大正15年1月4日、東京に生まれる。聖心女子学院高等専門学校卒。双葉中学校・高等学校教師(元)。埼玉県さいたま市在住
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