柏艪舎文芸シリーズ
わたしの赤い自転車

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  • サイズ B6判/ページ数 315p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784434040962
  • NDC分類 973
  • Cコード C0097

内容説明

1950年代から60年代にかけ、イタリア中北部エミーリア地方の農家に育ったひとりの少女。幼少期、そして思春期と自らの成長を愛情と諧謔に富んだ言葉で綴ったアルバムに、季節は楽しく愉快に流れる。イタリアの古き良き時代の郷愁をつまぐりながらも、高度成長期を経てさらなる自由を手に入れ謳歌していく当時の様子をシンプルに、かつ的確に描写する。

著者等紹介

グリセンディ,アデレ[グリセンディ,アデレ][Grisendi,Adele]
1947年、イタリア、エミーリア・ロマーニャ州モンテッキオ・エミーリア(レッジョ・エミーリア県)生まれ。イタリア労働総同盟(CGIL)事務局で働いた後、1990年、民間の人材・能力再開発を目的とした多岐な企画や活動を記録化するための機関「市民再発見」を主宰。95年からは、「テンポマート」(金銭ではなく時間を預託するという発想で、日常生活をいま一度見直そうとの行動)の実現、運営を指導している

菅谷誠[スガヤマコト]
1949年、横浜市生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業し、朝日新聞社に入社。同社において27年間、新聞、雑誌・AERAのスタッフカメラマン、編集者を経験した後退社。2000年から約3年間にわたってフォト・ジャーナリストとしてイタリア、シエナ及びペルージアで活動のかたわら、両地の大学に籍を置いて、イタリア文学史ならびに現代史を専攻する
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ケロリーヌ@ベルばら同盟

47
1950年代、豊かな恵みの地、イタリア・エミーリア平野の農家で育った著者の少女時代の思い出が、美しい四季の歳時記と共に郷愁を籠めて綴られます。〈月暦〉を基準に、自然に寄り添う実直で質実な暮らしの中の様々な喜び。高度成長期の波は、農村にも及び、生活は変化して行きます。苛酷な労働は、機械にとって代わり、家父長制の大家族は、その意味を失い、核家族化が進みました。経済的繁栄は、人々に時間の余裕と富を齎しましたが、その一方で社会は大切な何かを喪い、病んでしまっているのではないか。そんな作者の想いが心に残りました。2020/02/26

まど

7
山奥育ちの母の昔話を聞くのが好きだった。この本は1950年代から60年代にかけてのイタリア中北部エミーリア地方の農家の昔の生活が綴られている。外国の話なのに、母の故郷の昔話のように親しく感じられた。2014/06/26

ぱせり

7
過去にもどることはできないし、そうしたいわけでもない。でも過去のすべてが今の自分を形づくっているのだよね。現在、ここにいる自分の生き方をまずまずこれでいい、と思えるなら、失われた時代を(たとえ、あれこれの欠点があったとしても)幸福な思いをもって振り返ることができる。2010/05/19

七波

2
繰り返し読むかも。買うかも。芳醇な農作物に囲まれたイタリア農家の大家族時代を懐かしみながら、食卓の様子を楽しめる。食いしん坊の女性におすすめします。2009/12/10

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