内容説明
水遊び、つくし取り、栗拾い、遠くから沸きあがってくる祇園太鼓―幼時の想い出を鮮やかにひもときつつ綴る八十翁の故郷と人生。
目次
祖父のこと
父と母
母の恋
内地に引き揚げる
戸畑に移る
海に親しむ
父と兄
到津での暮し
卵を売る
痩せた少年〔ほか〕
著者等紹介
田尻啓[タジリケイ]
大正9年、北九州市に生まれる。昭和15年、福岡在住の詩人矢山哲治が主催する同人雑誌『こをろ』に島尾敏雄、阿川弘之、真鍋呉夫らと参加、文筆活動を始める。昭和16年、九州大学工学部在学中、壇一雄を識り師事する。のち軍属として南方に出征、復員後、石油関係の業務に携わる
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