内容説明
五十代半ばのハクスレー夫妻と識り合い、マリア夫人の死後、乞われてその妻となったキャリアウーマン、ローラ夫人の、出会いから十五年後のハクスレーの死までをエピソード豊かに綴ったメモワール。ハクスレー研究の第一級資料としてだけでなく、清冽なラブストーリー、含蓄豊かな人間ドラマとして、読む者に深い感動と励ましを与える書。物議をかもした彼のLSD実験の真意や、誤解されることの多かったその神秘主義思想の理解にも決定的な重要性をもつ。新たにT・マッケナの序文と自序、著者紹介が追加された2000年度発行の原書新版に基づく比類なき魂の愛と生と死のドキュメント。
目次
術を施す
この永遠の瞬間
わが唯一にして最愛の…
ドライブイン結婚式場
ボッカ・バキアタ
あの哀れな奴―彼はほとんど目が見えないのだ
今夜、風が…
花火のあとで
明るさ
人は決して十分に愛することはできない〔ほか〕
著者等紹介
ハクスレー,ローラ[ハクスレー,ローラ][Huxley,Laura]
1911年、イタリアのチューリン「トリノ」に生まれる。ヴァイオリニストとしてアメリカにやってくるが、戦争のために音楽家としての道を妨げられ、映画プロデュースの道に入る。48年、ハクスレー夫妻の知遇を得て、親しく交際。マリア夫人の死後、ハクスレーの妻となる。その後独自のセラピー手法を開発、夫の協力と励ましを得て書いた『あなたは標的ではない』は、出版に苦労するが、発売されるや大きな反響を呼び、のちに数か国語に翻訳される。78年、「チルドレン:われわれの究極の投資」を創設。今も活躍を続けている
大野龍一[オオノリュウイチ]
1955年、和歌山県本宮町生まれ。早稲田大学法学部卒。三十代半ば、正規に臨床心理学を学ぼうと某大学院に入学するも、納得を得られないまま終わる。その後、ガーダムの霊性と悪についての深い洞察に接し、ようやく求めていたものに出会えたという感触を得る
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