内容説明
本書は統計ソフトのRやS‐PLUSをつかって多変量解析を実行するための手引き書である。しかし単なる手引き書ではなく、各技法の背景にある多変量解析の理論についても必要に応じて知識を補強できる構成となっている点に特長がある。読者は、本書の随所に設けられたコラムを自由に選択して読むことにより、多変量解析の理論について自分のペースで理解を深めることができる。著者エヴェリット(ロンドン大学名誉教授)は多変量解析の権威の一人であり、生物学や医学分野での応用研究で知られる。本書には医学・理工学・経済学・人文科学の各分野で必要とされる多変量解析の主な手法がほぼ網羅的にとりあげられている。特に多変量のデータを対象に、グラフィックスを通してデータの特徴を発見し、そのデータにさらに各種解析技法を適用する一連の手法が詳しく述べられている。全9章と補遺から構成されているが、それぞれの章は独立して書かれているので、必要な理論や技法をピンポイントで習得することができる。本書での解析に使われる関数はすべて、フリーで入手可能な統計ソフトRにパッケージで備わっている。初学者のためにRの操作に必要な基本知識も巻末の補遺で解説されている。
目次
第1章 多変量データと多変量解析
第2章 多変量データのグラフィックス表現
第3章 主成分分析
第4章 探索的因子分析
第5章 多次元尺度構成法と対応分析
第6章 クラスター分析
第7章 多群多変量データ:多変量分散分析と判別分析
第8章 重回帰分析と正準相関分析
第9章 反復測定データの分析
補遺 RとS‐PLUSの備忘録
著者等紹介
エヴェリット,B.[エヴェリット,B.][Everitt,Brian S.]
ロンドン大学キングス・カレッジ名誉教授。英文学術誌Statistical Methods in Medical Research編集委員。多変量解析の中でもクラスター分析、経時測定データの分析、グラフィックス表現に関心を持っている
石田基広[イシダモトヒロ]
徳島大学総合科学部准教授。専門:計算言語学、応用統計学
石田和枝[イシダカズエ]
徳島大学共通教育センター講師。専門:教育工学
掛井秀一[カケイヒデカズ]
徳島大学総合科学部准教授。専門:情報科学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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