内容説明
画像の学習では、今日の物理学にとって視覚化の方法が決定的に重要であること、医療の精密検査や天文学で電子的画像がどのように役立つかが示される。電気回路の学習は、極小のセンサーを使用する最新の計測の研究や、実験を注意深く計画し実行する方法を学ぶ。材料の学習では、「素材自体をデザインする」、すなわち、特定の目的のために必要な物質を、原子を一個ずつ操作するなどして作る方向へと進歩する技術が述べられる。波の学習では、数世紀にわたり今日も人々をなお悩ませる「光の本質は何か」という問いから、量子という奇妙な概念へと導く。ベクトル、運動、力と重力の学習では、航空交通の制御から宇宙船の誘導に至るまで、運動を予測したり制御したり理解する上で、コンピュータがいかに基本的で重要であるかを認識できる。英国物理学会が1990年代に物理教育改革のための委員会を設置して議論を重ねてきた成果として作られた新しい物理のテキストの待望の翻訳である。
目次
活躍する物理(コミュニケーション;デザイナー・マテリアル)
理解の過程(波と量子の振る舞い;空間と時間)
著者等紹介
笠耐[リュウタエ]
上智大学理工学部講師、助教授などを歴任。専門は物理学、科学教育
西川恭治[ニシカワキョウジ]
京都大学理学部助教授、広島大学理学部教授、近畿大学工学部教授などを歴任。現在、広島大学名誉教授、広島大学学術顧問、核融合科学研究所顧問。専門はプラズマ物理学
覧具博義[ラングヒロヨシ]
NEC基礎研究所長を経て、現在、東京農工大学工学部教授。専門は量子エレクトロニクス
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