内容説明
日本政府の提案により世界銀行において進められている、東アジア諸国の今後の持続的成長の可能性を展望する全7巻の調査研究報告の第1巻。かつて「東アジアの奇跡」を謳われたこの地域も、経済危機を経験することによって、研究の見直し、新たなるパラダイムの構築の必要性が説かれている。本書では、これをイノベーションの環境、IT(情報技術)、金融セクターとビジネス・サービス、市場開放、の4つに分けて新しいアプローチを考察。また、文化を生み出す民間活力も必要条件の1つであると指摘して、いわば、東アジアの経済と文化とが併せ説かれる文明論ともいうべき内容となっている。
目次
第1章 第2ラウンドに入った東アジア
第2章 国内・域内発展の背景
第3章 イノベーション―そのたて糸とよこ糸
第4章 金融サービスとビジネスサービス
第5章 IT:熱狂を超えて
第6章 グローバルなインターフェイスを求めて
第7章 勝利へのイノベーション
著者等紹介
ユスフ,シャヒッド[ユスフ,シャヒッド][Yusuf,Shahid]
世界銀行開発経済リサーチグループ・リサーチマネージャー。ケンブリッジ大学学士、ハーバード大学学士。世界銀行へヤング・プロフェッショナルとして入行後、「世界開発報告」担当ディレクター等を経て現職
イバネット,サイモン・J.[イバネット,サイモンJ.][Evenett,Simon J.]
スイス、ベルン大学世界貿易研究所エコノミックリサーチ・ディレクター。ケンブリッジ大学学士、イェール大学博士。ラトガース大学助教授および世界銀行開発経済リサーチグループ・エコノミストを経て現職
関本勘次[セキモトカンジ]
東京大学法学部卒業。日本輸出入銀行等を経て、現在(有)東和テクニカルサービス顧問
近藤正規[コンドウマサノリ]
東京大学経済学部卒業、ロンドン大学(LSE・LBS)修士、スタンフォード大学博士。アジア開発銀行、世界銀行等を経て、現在国際基督教大学国際関係学科準教授
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