内容説明
20世紀のはじめ、高木貞治らにより類体論が発展した。本書で扱われているトピックの一つ、虚数乗法は、この類体論の特殊化である。類体論でできたことを、より次元の高いところへ抽象化するのではなく、楕円曲線という数学的には具体的な対象をもとにして「精密化」しようとしている点に本書の特徴がある。また、例を豊富に使って直感的にわかりやすい説明がなされており、練習問題・参考文献も多数集められている。
目次
楕円関数とモジュラー関数
虚数乗法
完備体上の楕円曲線
局所高さ関数
いくつかの役に立つ表
著者等紹介
鈴木治郎[スズキジロウ]
1958年生まれ。上智大学大学院理工学研究科博士後期課程数学専攻を経て、信州大学医学部保健学科教授。専攻は実験整数論
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