量子光学

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  • サイズ B5判/ページ数 406p/高さ 25cm
  • 商品コード 9784431708858
  • NDC分類 425
  • Cコード C3042

内容説明

この20数年間に目覚ましい発展を遂げた量子光学。このテキスト『量子光学』は、その発展の基礎となったテーマを網羅する一冊である。前半の各章では、量子光学の基礎的な理論に必要な定式化とその扱い方を詳しく説明する。これらの章で量子光学の考え方やその数学的取り扱いに慣れた読者は、後半の各章でそれらが光のスクイーズ状態、共鳴蛍光、レーザー理論、4光波混合の量子論、量子非破壊測定、ベルの不等式、量子観測問題、原子光学など多くの問題にどのように適用されて行くかを見ることができる。理論の説明が終始、実験的な結果と対比して行われていることも本書の特徴の一つであり、量子光学の全般的な理解を目指す初学者が理論・実験のいずれの面からもアプローチできる内容となっている。

目次

序論
電磁場の量子化
電磁場のコヒーレンスの諸性質
電磁場の表示
簡単な非線形光学系における量子的現象
確率的な方法
光のキャビティーにおける入出力の定式化
スクイーズ光の発生と応用
非線形量子散逸系
放射と原子系との相互作用〔ほか〕

著者等紹介

ウォールス,ダン[Walls,Dan F.]
HarvardのGlauber,StuttgartのHakenなどのもとで量子光学の研究をはじめる。母校Auckland大学(New Zeland)に帰国後Waikato大学、Auckland大学教授、その間、量子光学の多くの基本的問題の解決に貢献し、数々の賞を得ている。また、長年にわたって量子光学・夏の学校を主催。彼の人柄に惹かれて多くの量子光学研究者がNew Zealandに集まり、New Zealandを世界の量子光学研究のひとつの中心とした。若いころ。ラグビー(ハーフバック)、テニスでも活躍

ミルバーン,ジェラルド[Milburn,Gerard J.]
Queensland大学(Australia)教授。レーザー科学センター・量子コンピューターテクノロジー研究所長。Wallsの長年の共同研究者。最近は量子コンピューター研究の第一線で活躍中。現在、半導体を用いた量子コンピューターの実現に向けて国際共同研究を推進している

張吉夫[チョウヨシオ]
1932年生まれ、1954年大阪大学理学部物理コース卒業。1962年大阪大学大学院工学研究科通信工学専攻博士課程中退。1967年大阪大学産業科学研究所助教授。1990年大阪府立大学工学部教授、1995年より名誉教授。1999年より岡山県立大学客員教授。応用光電研究室顧問。専門は量子エレクトロニクス。著書に『精解演習電子工学』(広川書店、1965年、共著)、『現代レーザー工学』(オーム社、1981年、共著)などがある
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