内容説明
20世紀の現代数学から見て、17世紀の天才たちはどこまで到達していたのだろうか?本書は、現代ロシアの世界的数学者アーノルドが、17世紀のニュートンやホイヘンス等による近代数学の萌芽を振り返り、それらが200年後、300年後にどのような形で開花することになったかを独自の切り口で語ったものである。数学上の業績の解説だけではなく、ニュートンとライプニッツの先取権争いや、ニュートンとフックの確執など、伝記的な挿話も織り交ぜられ、生き生きとした興味深い読み物となっている。
目次
第1章 万有引力の法則
第2章 数理解析
第3章 伸開線から準結晶へ
第4章 天体力学
第5章 ケプラーの第2法則とアーベル積分のトポロジー
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うki
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現代ロシアを代表する数学者Владимир Игоревичが17世紀末、ニュートンの時代の数学者の業績を紹介している。現代数学に与えた影響は計り知れず、当時の数学者のまさに神がかった発想力に感心させられる。単なるエピソード集ではく数学自体の成長を記録するアルバムでもある(訳者あとがきより参照)とのこともあり、フィンスラー計量などの数学、物理学の用語が散見される。2012/04/14
Steppenwolf
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G学生だった1980年代,「古典力学の数学的方法」を読みたいが難しそうでそして高価だったので敬遠した著者の講演をもとにした本である。印象としてはニュートンのプリンキピアに関する話題の解説である。私にとって高度な内容をサラリと触れられているがよく理解できない。訳者は,先の本も訳されていて結構親切な訳者の注釈も用意されていた。この本は古書では買えるものの図書館から借りて済ませた。2019/02/27
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