出版社内容情報
《内容》 すべての生命活動はタンパク質を中心とした生体分子の相互作用によって担われている。そして、タンパク質にしろ、核酸、脂質や低分子物質にしろ、細胞内での実際の反応においては、ほかの生体物質との相互作用を通じて反応が進展する。表面プラズモン共鳴を利用した新しい分析機器BIACOREは、生体分子間相互作用の速度論的解析がリアルタイムで可能であることから、現在、実際に活用している研究者が急増している。本書では、原理から実際の操作法、さまざまな応用までが、多数の第一線研究者により執筆されている。また、生体物質相互作用を測定するそのほかの技術との併用や相違も解説されている。BIACOREを取り扱っていない人にとっても、また、さらなる応用や効果的な使用法を模索している人にとっても、必ず役に立つであろう1冊。 《目次》 第一部生体物質相互作用をリアルタイムで解析する意義とは第二部1.表面プラズモン共鳴の原理2.BIACOREの原理第三部1.実験操作手順2.データ解析法 2.1 一般的手法 2.2 非線形最小二乗計算による速度論的解析第四部1.タンパク質-タンパク質相互作用解析 1.1 分子シャペロン 1.2 DNAポリメラーゼδ複合体 1.3 初期発生におけるタンパク質相互作用の解析2.タンパク質-ペプチド相互作用解析 2.1 神経シナプス結合構成分子 2.2 MHC分子とT細胞レセプターとの相互作用3.DNA-タンパク質相互作用解析 3.1 転写因子 3.2 紫外線損傷DNA認識抗体4.DNA-DNA相互作用解析 4.1 ハイブリダイゼーションによるミスマッチ検出5.糖-タンパク質相互作用解析 5.1 糖鎖-レクチン間相互作用解析 5.2 リポソーム上でのタンパク質と糖質の相互作用6.脂質-タンパク質相互作用解析 6.1 血液凝固因子7.精製・スクリーニングへの応用 7.1 受容体型チロシンキナーゼのリガンド同定および精製 7.2 イノシトールトリスリン酸レセプターに作用する物質のスクリーニング 7.3 ファージ・ディスプレイ法8.臨床・診断への応用 8.1 マウスモノクローナル抗体のヒト型化と抗原抗体反応の速度論的な解析 8.2 ヒト脊髄性ペルオキシダーゼのエピトープマッピング9.BIACOREとほかの分析手法との組合わせ・比較 9.1 カロリメトリーおよびストップドフローとの比較 9.2 マススペクトロメトリーとBIACORE 9.3 核磁気共鳴法(NMR)を用いた生体物質の相互作用解析 9.4 超遠心分析 9.5 蛍光共鳴エネルギー移動法第五部将来の展望コラムBIACOREの開発BIACORE を鍋釜のように使う
内容説明
すべての生命活動はタンパク質を中心とした生体分子の相互作用によって担われている。そして、タンパク質にしろ、核酸、脂質や低分子物質にしろ、細胞内での実際の反応においては、ほかの生体物質との相互作用を通じて反応が進展する。表面プラズモン共鳴を利用した新しい分析機器BIACOREは、生体分子間相互作用の速度論的解析がリアルタイムで可能であることから、現在、実際に活用している研究者が急増している。本書では、原理から実際の操作法、さまざまな応用までが、多数の第一線研究者により執筆されている。また、生体物質相互作用を測定するそのほかの技術との併用や相違も解説されている。
目次
第1部 生体物質相互作用をリアルタイムで解析する意義とは
第2部 原理編(表面プラズモン共鳴の原理;BIACOREの原理)
第3部 基礎編(実験操作手順;データ解析法)
第4部 応用編(タンパク質‐タンパク質相互作用解析;タンパク質‐ペプチド相互作用解析;DNA‐タンパク質相互作用解析;DNA‐DNA相互作用解析 ほか)
第5部 将来の展望