タンパク質のX線結晶解析法

タンパク質のX線結晶解析法

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  • サイズ B5判/ページ数 296p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784431707639
  • NDC分類 464.2
  • Cコード C3045

出版社内容情報

《内容》 生体物質の分子レベルでの構造の解明が、分子生物学を生み出し、生命科学全般の飛躍的な発展をもたらしたといっても過言ではないだろう。今日、その重要性は構造生物学という一つの分野として認知され、タンパク質や核酸などの生体高分子の立体構造に関する知見は生命科学において不可欠のものとなっている。そして、この立体構造を研究するもっとも汎用で有力な手段がX線結晶構造解析である。 いまやX線結晶解析は、生化学や分子生物学における基礎的研究から、新薬の開発やバイオテクノロジーなどの応用分野まで、生命科学にかかわるあらゆる領域で欠かせないものとなっている。 構造生物学を志す若い世代のための教科書として、また、実際にX線結晶構造解析に携わっている研究者のための参考書として、日本語として唯一最良の書。    《目次》 1章  タンパク質の結晶化   1.1 はじめに   1.2 タンパク質の結晶化の原理   1.3 結晶化の手法   1.4 リゾチームの結晶化   1.5 結晶について 予備的なノート   1.6 X線回折実験の手順   1.7 ノート       まとめ 2章  X線源と検出器   2.1 はじめに   2.2 X線源   2.3 モノクロメータ   2.4 カメラと検出器   2.5 検出器   2.6 プレセッションカメラ   2.7 回転(振動)装置   2.8 電子二次元検出器       まとめ  3章  結晶   3.1  はじめに   3.2  対称   3.3  タンパク質結晶で可能な対称   3.4  座標値:一般位置と特殊位置   3.5  非対称単位   3.6  点群   3.7  結晶系   3.8  放射線損傷   3.9  結晶のキャラクタリゼーション        まとめ 4章  結晶によるX線回折の理論   4.1  はじめに   4.2  波とその加え合わせ   4.3  二電子系   4.4  原子による散乱   4.5  単位胞による散乱   4.6  結晶による散乱   4.7  回折条件   4.8  逆格子と Ewald 作図   4.9  温度因子   4.10 電子密度 ρ(x y z) の計算   4.11 F(h k l) と F(h k l' ) の比較   4.12 回折パターンの対称   4.13 中心格子に対する h k l 反射条件   4.14 ある軸方向の電子密度の投影   4.15 結晶によって回折される強度   4.16 波長の選択、単位胞の大きさ、回折強度の補正        まとめ 5章  反射強度の平均と構造因子データの分布   5.1  はじめに   5.2  平均強度:Wilson プロット   5.3  構造因子 F と構造因子振幅 〓 F 〓 の分布        まとめ 6章  構造因子の特殊な形式   6.1  はじめに   6.2  ユニタリ構造因子   6.3  規格化構造因子        まとめ 7章  同形置換法による位相問題の解   7.1  はじめに   7.2  パターソン関数   7.3  同形置換法   7.4  X線強度への重原子の効果   7.5  対称心をもつ投影から重原子パラメータの決定   7.6  非セントリック反射から求めた重原子パラメータ   7.7  差フーリエ合成   7.8  異常分散   7.9  異常分散パターソン合成   7.10 Matthews のパターソン合成   7.11 すべての誘導体についての共通の原点   7.12 Rossmann の方法   7.13 他の “共通原点“ 決定法   7.14 重原子パラメータの精密化   7.15 タンパク質結晶の位相角   7.16 最良フーリエ図に残る誤差   7.17 単一同形置換法(SIR)        まとめ 8章  位相の改善   8.1  はじめに   8.2  Sim の重みとオミットマップ   8.3  溶媒領域の平滑化   8.4  分子平均化 (molecular averaging)   8.5  ヒストグラムマッチング(histogram matching または        histogram mapping)   8.6  デンシティーモディフィケーションに関する再考察        まとめ 9章  タンパク質の位相角および絶対構造の決定に対する      異常分散の役割   9.1  はじめに   9.2  異常分散によるタンパク質結晶の位相角決定   9.3  異常分散利用によるタンパク質結晶の位相角の改良   9.4  絶対構造の決定   9.5  多波長異常分散法(MAD法)        まとめ 10章 分子置換法   10.1 はじめに   10.2 回転関数   10.3 並進関数        まとめ  11章  直接法        まとめ 12章  ラウエ回折   12.1 はじめに   12.2 逆空間の利用可能領域   12.3 多重問題   12.4 多重強度の解読   12.5 位置の重なり問題   12.6 波長の規格化        まとめ 13章  モデル構造の精密化   13.1 はじめに   13.2 最小二乗法   13.3 高速フーリエ変換(FFT)法の原理   13.4 特殊な精密化方法       まとめ 14章  位相構造の組合わせ   14.1 はじめに   14.2 同形置換法による位相情報   14.3 異常分散効果による位相情報   14.4 部分構造、溶媒平滑化、分子平均化による位相情報        まとめ    15章  構造の誤りのチェックと確度の計算   15.1 はじめに   15.2 R 因子   15.3 Ramachandran プロット   15.4 立体化学によるチェック   15.5 3D-1Dプロフィール法   15.6 最終構造の座標誤差の定量的推定        まとめ  付録1  電子密度マップの計算に使われる数式のまとめ        電子密度マップ        差電子密度マップ        2Fobs-Fcalcマップ        残余(あるいは二重差)電子密度マップ        オミットマップ        Sim の重みつきオミットマップ        部分構造の位相角 αcalc を用いる重みつき電子密度マップ 付録2  信頼度因子のまとめ        モデル構造の妥当性を表す一般的な結晶学的 R 因子        フリー R 因子        対称によって関係づけられる強度を比較する R 因子        対称によって関係づけられる構造因子を比較するための R 因子        N 個のデータセットを併合したときのそれらの R 因子        実空間 R 因子        Rcullis         Rkraut        Ranomalous        誘導体 R 因子        構造因子の実測値と計算値間の標準線形相関係数        重原子の寄与の良質度        Figure of Merit 付録3  X線強度の計数誤差

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