内容説明
本書は、著者がコロンビア大学とニューヨーク市立大学で行った場の量子論の講義をもとに書き下ろした教科書である。場の量子論のごく入門的な部分から解きほぐし、さまざまなトピックスを現代的な視点から系統的に概観することが目指されている。「基礎編」では、場の量子論の標準的な内容が扱われており、特に汎関数積分表示による摂動的な場の理論の取り扱い方に重点が置かれている。この表示法を習得することで、ゲージ理論や自発的対称性の破れを場の理論として系統的に理解することができ、特に、素粒子物理学の標準模型の理解に役立つ好著である。
目次
相対論的量子力学のまとめ
場の構成法
正準量子化
交換子と伝播関数
相互作用とS行列
電磁場
散乱過程の例
汎関数積分表示
繰り込み
ゲージ理論
対称性
自発的対称性の破れ
相対論的不変性
著者等紹介
ナイア,V.パラメスワラン[ナイア,V.パラメスワラン][Nair,V.Parameswaran]
ニューヨーク市立大学
阿部泰裕[アベヤスヒロ]
ニューヨーク市立大学大学院博士課程修了。Ph.D.
磯暁[イソサトシ]
高エネルギー加速器研究機構准教授、理学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Keita
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とりあえず最後まで眺めた。議論の流れは面白かったけれど、これだけで自習するのは辛そう。2015/03/26
電
0
「各時空点で独立にフレームを選んでもよいという要請は、おそらく直感的にももっともらしい要請であろう」ゲージ原理が直感的にもっともらしいだなんて思ったことなかった。教科書としては投げやりな説明が多く、初めて場の理論を学ぶ人にはお勧めしない。2011/06/12
らんまる
0
図とかがないところが不親切。ユークリッド化などの議論がこの本だけではわからない。また、Lie群やクリフォード代数の基礎知識が必要。2011/04/29