内容説明
東欧・ロシア(=旧ソ連)の80年代から90年代への文化ベクトルを解読。
目次
こんなにも世界は多様なんだ
ロシア語は乱れているか―ソ連解体とロシア語のゆくえ
ラトヴィア語を話す犬―ソ連邦崩壊後の民族対立
誤植の悲喜劇―忠実な党員が一転して反革命分子になる理由
漫画の後では手を洗え!―「人は誰でも、それなりに狂っている」
ポーランドから見たペレストロイカ―複雑な対ソ感情
魚汁から水族館へ―ポスト全体主義のメランコリー
存在しない天才的な贋作者―『イーゴリ軍記』をめぐる論争
イワン雷帝(の手紙)は実在したか?―キーナン教授の挑戦〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
m_s_t_y
3
ロシアや東欧の小説や映画や文化についてのエッセー。少し前のものなので、現在では状況は変わっているかもしれない。東欧の複雑さについては自分なりには勉強したつもりだったけど、より詳しく知ることができた。ポーランド性(ポルスコシチ)というものについても少しは理解できた気がする。読んでおいてよかった。2015/04/05
宵子
1
東欧の言語&文学を中心に語ったエッセーのようなもの。 ロシア以外の東欧についての上記の情報は結構少ないので、上記の地域の文学や言語に関心がある人にはお勧めできる。 余談だけど、スラヴィスト会議の参加者に親しい方がいて吹いた。2013/09/28
いわいち
0
1993年刊。ペレストロイカが進んだあたりのソ連時代。言語と民族主義との関わりなど、現在のウクライナ情勢を予言してるよう。思いのほか映画についての記述が多かったり、もの凄く面白かった。2014/04/06