出版社内容情報
本書は、改正民法が施行される令和8年4月1日を目前に控えた時期に、離婚や親権について不安を抱える一般の方に向けて、できるだけわかりやすく、新しい制度の中身を伝えるために作られました。
改正法の施行が近づくにつれて、私たちの事務所には、こんな声が多く寄せられるようになりました。
「共同親権になると、何が変わるのですか」
「離婚するとき、何を決めておけばいいのですか」
「もめたら、どうなるのですか」
法律の言葉を知りたいのではなく、自分の生活、離婚にどう影響するのかを知りたいという声です。
本書は、その疑問に答えるための本です。
条文の説明を並べるのではなく、
・どんな場面で問題になりやすいのか
・どこで話し合いが必要になるのか
・困ったとき、どんな手続があるのか
を、できるだけ日常の言葉で、またご自身の疑問にすぐに答えられるように、Q&A方式で説明しています。
本書のもうひとつの特徴は、執筆体制にあります。
今回は、私が「はしがき」を担当し、本文は、弁護士法人丸の内ソレイユ法律事務所の弁護士が、ほぼ全員で執筆しました。
弁護士法人丸の内ソレイユ法律事務所は、離婚・親権・養育費・親子交流といった家事事件を数多く扱い、日本における離婚分野のリーディングファームのひとつとして、所属する弁護士全員が長年にわたり離婚分野の実務経験を積み重ねてきました。
日々多くのご相談を受ける中で、
「ここで誤解しやすい」
「ここで判断を間違えると後が大変になる」
というポイントを、私たちは現場で学んできました。
本書には、そうした経験がそのまま生かされています。
これは、ひとりの弁護士の考えを書いた本ではありません。
多くの離婚事件に向き合ってきた法律事務所の知識と経験を、一冊にまとめた本なのです。
本書が、これから離婚を考える方にとっては、後悔しない選択をするための助けとなり、すでに問題の中にいる方にとっては、自分の状況を整理するための道しるべとなることを願っています。
改正法の施行は、新しいスタートです。
そのスタートラインに立つ読者の方々の手に、本書が、明るく光る灯台のように航路を示すことができれば、我々にとってこれ以上の喜びはありません。
――「はじめに」より抜粋
【目次】
【目次】
第1章 離婚後の共同親権が導入されるに至った経緯
1 改正に至る経緯
2 離婚後の共同親権制度とは
(1)子の意思
(2)父母双方の合意や、父母が平穏にコミュニケーションをとれること
3 離婚後の共同親権制度に対する賛否
1賛成派の意見
2反対派の意見
3まとめ
第2章 改正法の概要
1 改正のポイント
2 親である父母のこと
1父母が子の人格を尊重する義務
2父母が子を扶養する義務
3 父母が互いの人格を尊重し、協力する義務
4 離婚後の親権のこと(養子縁組)を含む
1親権とは
2離婚する際に決める親権―選択的共同親権の導入―
3一度決めた親権の変更
4親権を行う方法
5父母の意見が対立しやすいケース
5離婚後の子の監護のこと
1監護者とは
2監護者指定、監護の分掌、親権行使者指定の使い分け
6養育費のこと
1養育費に「一般先取特権」という強力な権利が付与されました
2法定養育費制度
3養育費をワンストップで強制的に取り立てられるようになりました
4情報の開示が命じられるようになりました
7親子交流のこと
1親子交流とは
2親子交流の試行的実施
3父母以外の親族との交流
8その他
1夫婦間の契約の取り消し権が削除されました
2強度の精神病に関する離婚原因が削除されました
3離婚時の財産分与に関する規定が、一部追加・削除されました
第3章 実務家の意見
1離婚分野の第一人者・弁護士中里妃沙子の意見
2元裁判官・弁護士木下秀樹の意見
3一弁護士の意見
第4章 具体的なケース
Q1~Q49 ポイント・解説
●巻末資料
・民法等の一部を改正する法律 新旧対照条文
・附則
・施行期日



