目次
秋の田のかりほの庵の苫をあらみわが衣手は露に濡れつつ 天智天皇
春過ぎて夏来にけらし白妙の衣ほすてふ天の香具山 持統天皇
あしびきの山鳥の尾のしだり尾のながながし夜をひとりかも寝む 柿本人麻呂
田子の浦にうち出でてみれば白妙の富士の高嶺に雪は降りつつ 山部赤人
奥山に紅葉踏みわけ鳴く鹿の声きく時ぞ秋は悲しき 猿丸大夫
かささぎの渡せる橋におく霜の白きを見れば夜ぞ更けにける 中納言家持
天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも 安倍仲麿
わが庵は都のたつみしかぞ住む世をうぢ山と人はいふなり 喜撰法師
花の色は移りにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに 小野小町
これやこの行くも帰るも別れては知るも知らぬも逢坂の関 蝉丸〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆずきゃらめる*平安時代とお花♪
21
またまた百人一首♪さすがにちょっと覚えてきたかな。完璧な口語訳はできないけど簡単な意味とりなら。こうしてたくさんの百人一首に関する本を読んでると時代の流れと人物関係がわかる。2016/07/01
氷柱
6
845作目。3月27日から。作品の形がコンパクトである点がまず良い。さらに内容もシンプルかつ必要なことがしっかりと述べられているので百人一首を知る上ではかなり重要な作品である。初学者におすすめである。中学生の時以来ずっと放置してきた、と言うよりも避けて来た分野なのでここでしっかりと身に付けて行く。各作品の人物像や描かれた背景、各古語の読み方がはっきりとまとめられている点も親切ポイントが高い。2022/03/30
なーさん
3
定期的に百人一首に触れたくなるんです。『百人一首』で撰集された百首を、簡潔に紹介・解説した本。限られた文字数でこれだけ機知に富んだ歌が詠めることに、何度読んでも驚かされます。祐子内親王家紀伊の歌なんかは、「艶書合」での藤原俊忠の歌への返歌だそうで、見事な振りっぷりに笑ってしまいます。2017/10/17
月華
3
図書館 先日読んだ百人一首の本はかなり軽い本でしたが、こちらは教科書的な感じの本でした。今更ですが、百人一首は時代順になっているのを初めて知りました。およそ600年間の間の歌とのこと。最初に年表が載っていました。政治的駆け引きの世界とかは今も昔も同じなのかなと思いました。2016/09/18
papain.papain
1
最初の解説がコンパクトで良し。2021/07/15
-
- 和書
- かげゑ歌麿 文春文庫