出版社内容情報
相続問題は身内のことであるがゆえに、デリケートな問題を抱えています。
紛争に至るのは、日頃の相続人間の感情の対立が相続問題を機に噴出したケ
ースが多いようです。例えば、親(被相続人)の面倒を見ていた相続人にと
っては相続分は多くて当り前といった感情がありますし、他の相続人にして
みれば今は均分相続の時代だから当然貰えるものは貰いたいという気持があ
ります。そして、そういった感情の対立は相続人の配偶者まで巻き込んで複
雑化していきます。
このように、相続事件は一歩間違えば身内間の醜い争い、まさに「争続」
となってしまいます。これを防ぐ方法があるかと言えば、相続財産を譲る人
がしっかりした遺言により財産の分配を明確にしておくことが大切です(後
述の「遺言書作成のすすめ」を参照してください)。遺言書がない場合でも
相続人同士が冷静に話し合うことです。意外に本音の部分で冷静に話し合え
ば、元々身内なのですから、解決の糸口がつかめるものです。
しかし、紛争を残さないように遺言を書くにしろ、冷静に話し合うにしろ、
相続における基礎的知識を理解しておくことが必要と思います。
本書は、基礎的な知識の理解のため企画・出版されたものです。本書はイ
ラスト部分だけでも分かる仕組みになっており、法律に不慣れな方にとって
も分かり易くなったものと思います。本書を紛争予防にあるいは紛争解決に
お役立ていただければ幸いです。
本書は、これまで課題となっていた点についての最新の相続法の改正点に
ついてもふれております。(「はじめに」より抜粋)
内容説明
誰でも直面する相続問題の基礎知識集。相続人と相続分は法律でこうなっている。遺産の分割方法と紛争解決法がわかる。相続税の計算の仕方と節税対策がわかる。相続法改正に完全対応!相続開始から遺産分割、紛争解決、相続税納付まで、相続する人・される人必読の書。
目次
序章 相続問題の基礎知識
第1章 誰が相続人になるのか
第2章 財産はどう分けるか
第3章 各種財産と相続の仕方
第4章 遺言による相続の仕方
第5章 相続税と節税の研究
第6章 相続紛争の解決手続き
著者等紹介
吉田杉明[ヨシダスギアキ]
昭和21年7月3日に栃木県に生まれる。明治大学法学部卒業。第一東京弁護士会所属。東京三弁護士会交通事故処理委員会委員、東京地方裁判所建築紛争部の調停委員などを歴任
山川直人[ヤマカワナオト]
昭和37年生まれ。漫画家。同人誌活動を経て、昭和57年「おおかみくん」(「くりくり」連載)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。