内容説明
東京の「今」に、落語の「昔」を見つけようと始めた散歩は、思いもかけず江戸のかけらを見つけた喜びと、すっかり変わった街への驚きとが、ないまぜになった。寄席では感じなかった、新たな発見。
目次
1 春の落語をのたくる(「花見の仇討」東京・上野;「百川」東京・日本橋 ほか)
2 夏の落語をのたくる(「唐茄子屋政談」東京・浅草;「真景累ヶ淵~豊志賀の死」東京・根津、千駄木 ほか)
3 秋の落語をのたくる(「三方一両損」東京・神田;「野ざらし」東京・向島 ほか)
4 冬の落語をのたくる(「四段目」東京・泉岳寺;「明烏」東京・三ノ輪 ほか)
著者等紹介
春風亭一之輔[シュンプウテイイチノスケ]
噺家。日本大学芸術学部卒業後、2001年5月に春風亭一朝に入門。前座名は「朝左久」。2004年11月、二ツ目に昇進し「一之輔」と改名。秀逸な芸で人気が高まり、2012年3月、異例の21人抜きで真打昇進。得意ネタは「初天神」「鈴ヶ森」「青菜」など。若手No.1噺家の呼び声高い。現在FMラジオ『SUNDAY FLICKERS』でパーソナリティを務めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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スズキィイ
3
落語の短い紹介と、舞台となる江戸の今と昔の街並みを教えてくれる一冊。街が変われど時代が変われどライフスタイルが変われど、人間の喜怒哀楽や温かみという根本的なことは何も変わらない。そうした些細な人間のおかしさに落語は光を当てて披露する。聴衆はその光を浴びに寄席へ行ったり落語を見聞きするのだ。2015/08/05
deerglove
2
「落語の舞台を散歩している気分が春夏秋冬ごとに味わえる1冊」ということで、本当に一之輔師匠と共著者の新聞記者が日本橋・浅草・品川・上野・本郷・目黒・吉原などを歩き、当時の面影を探る姿には確かに”江戸の風”の味わいがある。本文のレイアウトや書体、イラストや写真にも配慮が行き届いていて、ファンならきっと満足の一冊ではないかしら。2020/07/13
macco
2
いろんな落語の噺と関わる土地の話でのんびり読める。一之輔さんのちょいちょいはさむコラムが面白いなぁ。2017/06/25
kobayo
2
見方によって風景が変わるものだと思った。イラストもいい。2017/05/13
しろくろ
2
表紙写真、子規庵かな?と気になってたらやっぱりだった〜!うひょーい!!落語の舞台になった東京ぶらぶらしながら可愛いイラストで解説というかお話というか。まだ聞いたことのない話は早く聞きたい、知ってるのはなるほどとなった一冊。2016/02/20