内容説明
四季のある豊かな自然、そしてそこから生み出され、大切に受け継がれてきた食べ物、ものづくりの技、芸術、行事、しきたりなど、数えあげればきりがありませんが、これらもまた、日本の大きな魅力ではないでしょうか。そこには、先人たちが育んできた「こころ」もしっかりと息づいています。日本の自然と文化の魅力を、まず私たち自身が見直し、学び直し、それらを後世と世界の人たちに伝えていきたい。そう思いませんか?
目次
第1章 和菓子があらわすもの―意匠と菓銘
第2章 歴史と歳時記―和菓子を学ぶ(和菓子の来た道;年中行事と和菓子)
第3章 美味しさの理由―素材と製法(素材から見る和菓子;和菓子のことば)
第4章 手土産・おやつ案内―覚えておきたい逸品(羊羹;饅頭;大福;どらやき;だんご)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちはや@灯れ松明の火
30
耳にふれる詞が季節を描く。てのひらの桜の薄紅が一面に広がり春の歓びを謳いだす。指先から伝わるのは曲線のまろやかさと直線のなめらかさ。視て、嗅いで、味わうだけじゃなく、聴いて、触れて、そのすべてで感じて召し上がれ。古を生きた人が見た景色が、ささげた祈りが、編みだした愉しみが、時を越えて受け継がれてきた。今を生きる人が見る夢が、浮かぶ閃きが、研いてきた技術が、新しいかたちを創り出していく。いきものが世界になじんでいくように。自然より生まれた人の手からささやかな自然が生まれる、和菓子という雅な名を与えられて。 2018/02/02
猫
9
和菓子のあれこれが分かりやすくまとめられている。種類、歴史、材料の話、美味しいお店…と、薄い本の割にポイントはちゃんと押さえている、教科書的な感じ。上生が中心な印象。2016/10/21
伶夜
3
五感の総合芸術(本文より)2017/04/01
竜王五代の人
2
見て綺麗なお菓子で心をつかみ、歴史や材料(米から多彩な粉が! 卵以外の動物性のものがないとは)まで手軽に触れられる良本。美(例えば四季の)を扱っても、絵画や写真と違って、和菓子は材料のせいか柔らかい雰囲気となるのが良い。それにしても、どら焼きの茶色いのが本当においしそう。2021/03/06
椰
2
満足満足。知らなかったお店も知ることが出来て、よかった。2018/05/24